現役専業ハンドメイド作家の奥さんのマーケティングやってます♪
仕事をしてハンドメイドをするなら、欠かせないスキルがいくつもあります。
ハンドメイド作家は、クリエーターであると同時に、1人社長でもあります。ビジネス全般のタスクを、1人で回すだけのスキルセットが求められます。
これはメッチャ感じるわ。やること多すぎ!
趣味なら「制作スキル」だけでいいんだけどね
求められる各スキルは、それを極めるだけで職業になるようなスキルばかりです。しかしハンドメイド作家なら、1つ1つにそれほど高い能力は求められません。
優先順位をつけて、大事なスキルから着実に身につけていきましょう。
この記事では、ハンドメイド作家に必要なスキルTOP10を紹介しています。
専業ハンドメイド作家の奥さんと、そのマーケティングをサポートしているボクが、必要だと思う順にスキルをピックアップしました。
どれかが欠けているからといって、作家活動ができないわけではありませんが、専業作家としてご飯を食べていくなら全部必要です。
今のあなたに足りないスキルはなんでしょうか?ぜひチェックしてみてください。
とはいえ、ホントに全部できる人はとっても少ないはず
というか、全部できてたら凄すぎ!
【大前提】ハンドメイド作家に必要な3大スキル
細かいランキングを見ていく前に、大枠から見ていきましょう。
ハンドメイド作家に必要なスキルは、次の3つに大別できます。
ハンドメイド作家に必要な3つのスキル
- 制作スキル
作品を作るスキル - 商品設計スキル
売れる商品を調査・企画できるスキル - マーケティングスキル
モノを売るスキル
「マーケティング」の定義について
「マーケティング」は定義が曖昧な言葉です。
広い意味では、「販売」に関わる全ての業務がマーケティングと言えます。「商品設計」も、マーケティングに含まれると解釈できるでしょう。
ただそれだと、マーケティングの意味が広すぎてわかりづらいでので、
- 商品そのものを考える「商品設計スキル」
- 商品を売る「マーケティングスキル」
に分けています。
ここで言葉の定義を深く考える必要はありません。この3つのスキルが必要ということだけ知っていればOKです。
これら3つのスキルの掛け算によって、成果が決まります。要するに、どれだけ売れるかが決まるということです。
併せて、次の点についても理解しておきましょう。
- どれかのスキルが「0」だと、他がどんなにできていても成果は「0」
- 「0→1」は大変だが、「1→2」は割とカンタン
- 低いスキルをちょっとテコ入れするだけで、成果は劇的に上がる
ただし「マーケティング」は、どこまでいっても広い概念です。「マーケティングスキルを身につけよう!」と言ったところで、何をすれば良いのか見当がつきませんね。
そのため、後ほど紹介するランキングでは、「マーケティングスキル」とは言わず、より細いスキルに分割しています。
「100点を目指さない」の真実と誤解
よくスキルの話が出てくると、「100点を目指すな」という話がセットで出てきます。
理由は、100点を目指すと効率が悪いからです。
ぜひ受験勉強を思い出してください。
0点から80点は、割とすんなり持っていけます。しかし、90点、95点、100点と上を目指すごとに、どんどん傾斜がキツくなっていきます。
80点くらいならヤマを張って乗り越えられますが、100点となると試験範囲全部を押さえておかなければなりません。
1つの教科で100点取るよりも、同じ労力で5つの教科で80点を目指した方が、トータルの点数は上がります。
テストの話だと理解できるんですが、これがビジネススキルとなると、急に意味を履き違える人が続出してしまうんですね。
「100点を目指さない=どれかのスキルはスルーしても良い」という勘違いです。
これは、「数学は苦手だから、ノー勉でもいいよね」と同じ意味です。
それはないでしょう?
苦手な教科でも、最低限の点数は取れるように勉強するわな
「100点を目指さない」とは、「それぞれのスキルを100点まで極める必要はない」という意味です。どれかのスキルは手をつけなくて良いという意味ではありません。
これから紹介するスキルは、原則、全て必要です。
得意不得意があるのは構いませんし、後から身につけるつもりで一旦前に進むのもOKです。しかし、見なかったことにはしないでください。
ハンドメイド作家に必要なスキルTOP10
やや前置きが長くなりましたね。
それでは、「ハンドメイド作家に必要なスキル」を紹介していきます。
ハンドメイド作家に必要なスキルランキング
- 制作スキル
- 商品設計スキル
- ブランディング
- コピーライティング
- SNS
- 写真撮影
- 基礎的なPCスキル
- タイムマネジメント
- コミュニケーションスキル
- 動画編集
もったいぶらず、1位から行くよ!
1位:制作スキル
やっぱり1番は「制作スキル」です。
2位以下のスキルと決定的に違うのが、制作スキルだけはプロフェッショナルが求められる点です。
現代のハンドメイド界隈は、昔のような、素人に毛が生えたレベルではありません。上手く作れて当たり前の世界で、ライバルに差をつけなければなりません。
ここだけは妥協できない!
一方で、2位以下に続くスキルは、ボチボチできればOKです。初心者を脱して、初級〜中級手前くらいのスキルがあれば問題ありません。
1番大事なことを履き違えないで!
あなたは、次のような意見を聞いたことがあるかもしれません。
- ハンドメイドはマーケティングが9割
- 素人仕事でも、SNSだけで売れる
聞いたことある!
1人のクリエーターとしては、うーんって気持ちになるけど
確かに制作スキルが乏しくても、うまく立ち回れば売ることはできるでしょう。
しかし、制作スキルがないと、高くは売れません。
作れる数に限りがあるハンドメイドは、「薄利多売」の反対、「厚利少売」が鉄則。少量の逸品を、できる限り高く売るべきです。
誰でも参加できるハンドメイドの世界において、制作スキルは唯一の参入障壁。制作スキルなしでは、安い作品を売り捌く、消耗する売り方にしかなりません。
あなたが極めるべきは、1番情熱を注ぐべきは、マーケティングではなく、制作スキルです。ここを履き違えてはいけません。
2位:商品設計スキル
「商品設計スキル」とは、お客さんが欲しがる商品を調査・企画するスキルです。
あなたが知名度だけで売れる有名作家なら、好きな作品を作っても売れるでしょう。しかし無名の作家なら、お客さんが欲しがる「商品」を意識しなければ売れません。
もしあなたがイラストレーターだったら、キャンバスに描いた絵をそのまま売るのはオススメしません。
使い道のない絵画は、優先順位が低い買い物です。そもそも絵画にお金を払う習慣がある人は、ごく僅かですし。これは厳しい戦いになるでしょう。
そうではなく、Tシャツやエコバッグのように、多くの人にとって使い道のあるアイテムとして売るべきです。
「商品設計スキル」は、「制作スキル」と共に、ハンドメイドの双璧をなすスキルです。この2つのスキルなくして、商売もクソもありません。
逆にいえば、この上位2つのスキルさえ押さえておけば、商売は成立します。実際に、ボクの奥さんが売上月10万を達成したときは、この2つのスキルだけでした。
ハンドメイドに限らず、商品設計はトップクラスに大事な仕事だ!
3位:ブランディング
「ブランディング」は、フワッとしていて、誰もが取っ付きづらいと思っているスキルですね。
しかし1つずつ紐解いていけば、そう難しくはありません。
大事な話なので、少し字数を割いて説明しよう!
あなたは、「お客さんに、わたしや作品について、こう思ってほしい!」というブランドイメージを持っているはずです。
- それはポップなイメージかもしれませんし、
- クールなイメージかもしれません。
- ラグジュアリーなイメージかもしれません。
- あるいは、ある専門的な分野のイメージかもしれませんね。
そして、あなたがお客さんに持って欲しいブランドイメージを、お客さんに植え付ける活動が「ブランディング」です。
おー、そういうことかー!
冷静に思い返してみましょう。
あなたもブランドイメージによってモノを買っているはずです。
- 記念日に行くのは、マクドナルドではなく、少し背伸びしたレストラン
- 小さな子供連れで行くのは、銀座の高級寿司屋ではなく、スシローやはま寿司
- キャンプ用品を買うのは、イトーヨーカードーではなく、アウトドア専門店
- 洋服の買うのは、生協ではなく、お気に入りのアパレルショップ
ブランディングとは要するに、お客さんに、「あなたが何屋さんなのか?」を知らしめることです。お客さんにとって、あなたが何をもたらしてくれる存在なのかを、明確に認識させることです。
「何でも屋にならない」は、ブランディングのもっとも基本的な考え方でしょう。
ブランディングの重要性を理解せよ!
さてそんなブランディングですが、なぜそれほど重要なのでしょうか?
それはブランドコンセプトが、ビジネスのあらゆる意思決定の最上流に位置するからです。
ビジネスにおける全ての意思決定は、ブランドコンセプトを土台とします。本来であれば、ビジネスを始める1番最初に決めるものです。
そして、あなたが取る一挙手一投足の全ては、あなたが掲げたブランドコンセプトに従わなければなりません。
- 商品設計
- SNSの発信内容
- あなたのキャラクター
- ブランド名
- ブランドロゴ
- ブランドのカラー
- お客さんとのコミュニケーションの仕方
は、ブランドコンセプトに従わなければならないのです。矛盾は許されません。
例えば、Appleはダサい製品を作れません。ダサいCMも、ダサいパッケージも、ダサいショップもNGです。ブランドコンセプトに反するからです。
ときに、あるブランドが、そのブランドであり続けられる理由はなんだと思いますか?
またAppleを例にしましょう。Apple社が、自分達を「Appleだ」と語り、お客さんもそれを認める条件はなんだと思いますか?
- スティーブ・ジョブズがいなくなっても、
- iPhoneやmacが製品ラインナップから消えても、
Appleは、Appleであり続けられます。
社員が1人になって、本社がシリコンバレー/クパチーノからサンフランシスコの雑居ビルの1室に移ったとしても、AppleはAppleであり続けられます。
AppleがAppleでいられなくなるのは、ブランドコンセプトを見失ったときです。
革新的で、洗練されたデザインで、使いやすさを追求するブランドコンセプトを見失った瞬間に、AppleはAppleでいられなくなるのです。
ブランドコンセプトは、ビジネスの「核」です。従業員も、商品も、お客さんも、核の重力に引き寄せられただけ。核なくして、ビジネスは存在し得ませんね?
現実的な売上へのインパクトから、「商品設計スキル」を上位にしたけど、本来であれば「ブランディング」が2位でもおかしくないよ!
4位:コピーライティング
「コピーライティング」を一言で説明するなら、モノを売るための文章術といったところでしょうか。「セールスライティング」と呼ばれることもあります。
ときに、コピーライティングと聞くと、
- そうだ、京都へ行こう
- No Music, No Life
のようなキャッチコピーが思い浮かぶと思います。
キャッチコピーもコピーライティングの一要素です。ただ、こんなウィットに富んだフレーズが思い浮かばなければならないわけではありません。
コピーライティングは、
- キャッチコピー
意味:最初に目に入る、1番目立つごく短い文章
目的:お客さんの目を奪い、立ち止まらせる - リードコピー
意味:キャッチコピーに続く数行の短い文章
目的:この後に続く本提案を聞いてもらう - ボディコピー
意味:提案の本文
目的:購入させる
の3つで構成されています。
コピーライティングで重要なエッセンスは、「その文章は、次の文章を読ませるために存在する」です。1行目の文章は、2行目の文章を読ませるために存在します。
そうして、最後まで読ませて、行動(購入)させるわけだ
わかりやすい例が、「ジャパネットたかた」です。
ジャパネットたかたの通販番組の構成は、コピーライティングに忠実に従っています。だから何となく最後まで聞いちゃって、最後は欲しい気持ちにさせられてしまうのです。
確かに!買わなくても、何か欲しくなっちゃうよね!
コピーライティングは汎用性バツグンのスキル
「SNS」を押さえて、コピーライティングを上位に据えたのには理由があります。コピーライティングが、あらゆるビジネスシーンで使える万能スキルだからです。
身近なところでは、以下のように活用されています。
構成要素 | 例 |
---|---|
キャッチコピー | YouTubeのサムネイル ブログのタイトル Instagramフィードの表紙 テレアポの一声目 作品名 |
リードコピー | YouTubeの冒頭の語りだし ブログの冒頭の語りだし Instagramフィードの2枚目 テレアポでアポイントを取るトーク 作品紹介文の語りだし |
ボディコピー | YouTube動画の本体 ブログ本文 Instagramフィードの3枚目以降 アポイント当日の営業トーク 作品紹介文の本文 |
「SNSのインフルエンサー」も「人気YouTuber」も「敏腕営業マン」も、したたかにコピーライティングを使っているのです。
「キャッチーなサムネイル」も「続きが見たくなる冒頭の語り」も「最後まで見てしまうシナリオ構成」も、全てコピーライティングの範疇ですね。
コピーライティング1つを学んでおくだけで、あらゆるタスクに応用できるわけです。当然、メチャクチャ優先度の高いスキルということになりますよね?
コピーライティングは、マーケティングの根幹を握るスキル!
絶対に理解しておこう!
5位:SNS
やっときました「SNS」。思ったより順位が低いと思いましたか?
より広い目線で見ると、もっと重要(というより、土台になるような)スキルがあるだけで、SNSが重要である事実に変わりありません。
現時点では、「インプレッション」を稼ぐには、SNSが最強の手段です。インプレッションとは、お客さんの目に、あなたの作品が止まる数のことですね。
お客さんは、
- インプレッション(一覧などで作品が目に止まる)
- クリック(販売ページを閲覧する)
- コンバージョン(購入する)
というルートを辿ります。
入り口のインプレッションが0なら、売上も0だ!
クリエーターと呼ばれる人々は、「良い作品を作れば売れる」と考えがちです。しかしどんなに良い作品であっても、インプレッションがなければ絶対に売れません。
そしてインプレッションは、放っておいて勝手に増えるものではありません。
ネットショップを開いただけでは、インプレッションは0のままです。現在の環境では、minneやCreemaに出品しただけでは、十分なインプレッション数に達しません。
専業作家レベルの売上を目指すなら、どうしても、SNS経由のインプレッション獲得が必要になってしまうでしょう。SNSは、避けては通れない道です。
ただし、インフルエンサーになるわけじゃないので、何万フォロワーも必要ありません。制作数には限りがありますから、その分が売れるだけのフォロワー数で良いのです。
1,000-3,000フォロワーでも、食っていけるよ
6位:写真撮影
お客さんが、購入を決意する瞬間は、いつだと思いますか?
正解は、商品を最初に目にしたときの第一印象でです。
サプリや学習塾と違い、ハンドメイド作品はモノのビジュアルが全てです。お客さんが、1番最初に見る作品画像の良し悪しで、売れるかどうかが決まってしまうのです。
実物を目にしたことがないお客さんに、作品の魅力をなるべく100%に近い形で伝えるためには、写真撮影のスキルが必要になってきます。
プロ並みにとはいきませんが、次のポイントを押さえるだけで、作品の魅力がグッと伝わるようになります。
画質 | スマホ上位機種やミラーレス一眼デジカメを使う |
背景 | 作品の世界観にマッチする背景や小物を用意 |
光のあたり具合 | 基本は自然光(またはそれに近いライト)+レフ板を使う |
構図 | 三分割や日の丸など、作品が魅力的に映る構図使う |
実際に色んな作家の作品をネットで見ていると、写真で損している作家さんがかなり多い。そして、売れている作家さんほど、写真に力を入れています。
最近わかってきたけど、写真の良し悪しって、マジで売上に直結するよね
7位:基礎的なPCスキル
ハンドメイド作家の中には、パソコンが苦手な人が結構多いんじゃないかと思います。ボクの奥さんも、初めはキーボードを人差し指1本でポチポチしてました。
苦手なのはしょうがないこありません。しかしだからと言って、全てのタスクをスマホで済ませようとするのはオススメできません。
なぜなら、パソコンの方が明らかに作業が捗るからです。
- 文字を書くにも、
- 画像を加工するにも、
- 動画を作るにも、
パソコンの方が圧倒的に早いです。
スマホで作業するのは、折り紙サイズのまな板で料理するようなもの。これでは効率が悪い。もっと大きなまな板で料理をしなければ、まどろっこしくてしょうがないですね。
現時点では、苦手なパソコンよりも、スマホの方が早いかもしれません。しかしどこかの時点でパソコン作業メインに移行しないと、トータルで膨大な時間のロスになります。
PCスキルといっても、大したスキルは必要ありません。あなたが今スマホでしている作業が、パソコンでできれば良いだけです。コードを書いたりする必要はありません。
ボタンの形と画面の大きさが違うくらいで、スマホもPCも、やることはほとんど変わらないよ
キーボードのタイピングも、打ってればすぐに慣れるしね!
8位:タイムマネジメント
「タイムマネジメント」については、人によって重要度が異なります。
独身の専業作家さんであれば、それほど時間に追われることはないでしょう。一方で、子持ちや副業の作家さんは、目の回る忙しさだと思います。
しかしあなたがどんな環境であっても、市場は平等です。お客さんは、あなたが忙しいとか時間がないとか考慮してくれません。ただ1番気に入った作品を買うだけです。
時間がないあなたがすべきタイムマネジメントは、
- 短い締め切りを定める
- ムダな時間を可能な限り減らす
- 時間の使い方にレバレッジを効かせる
の3つです。
短い締め切りを定める
「パーキンソンの法則」によれば、人間は、締め切りいっぱいまで時間をかけてしまう生き物のようです。締め切りが1日なら1日で終わらせますが、締め切りが1週間なら1週間ダラダラ引き延ばします。
あなたが抱えているタスクに、現実的にこなせる限りで、なるべく短い締め切りを設けてください。そうすれば、あなたは常に最短の時間でタスクをこなすようになります。
ちなみに締め切りを設けないのは、もっとダメ。いつまでもダラダラと時間を浪費し続けるでしょう。キビキビと締め切りを定めてください。
無駄な時間を減らす
あなたの性格には、多くの「時間食い虫」が存在します。
- 日常生活に潜む「時間食い虫」
テレビ、重要じゃない交友関係、家事、モノに溢れた生活 - スマホに潜む「時間食い虫」
延々と見続けるSNS、あなたの人生に関わりのないニュース、ゲームアプリ - 本業に潜む「時間食い虫」
残業、通勤時間、本来すべきでない仕事の安請け合い
のせいで、あなたはいつも時間がないのです。
もちろん余暇として楽しむ時間は必要です。機械のようにムダを省く人生は虚しいですね。しかしそれらは、大好きなハンドメイドに費やすよりも価値ある時間でしょうか?
あなたにとって、何がホントに大事なのか。ぜひ1度考えてみてください。きっとそれは、テレビやゲームアプリではないはずです。
あなたの生活の時間割を作ってみよう!
そうすれば、どこにムダな時間が潜んでいるか特定できるはず!
時間の使い方にレバレッジを効かせる
「レバレッジ」とは、テコのことです。テコの原理と同じように、「1」の力で、その何倍もの力を発揮するのです。
では、「時間の使い方でのレバレッジ」とは何を指すのでしょうか?
飲食店の経験者に、こんな話を聞いたことがあります。
客席に料理を出しに行って、手ぶらで厨房に帰ってきたら怒られるそうです。一度客席に行ったなら、空いた皿を下げるなり、注文を取るなりしてこい、と。
時間の使い方にレバレッジを効かせるとは、こういうことです。
ボクは次のようなレバレッジをオススメします。
1度に2つのタスクをこなす
- 通勤の電車内で、読書をする
- 料理を作りながら、Audible(聞く読書)を聞く
- 散歩をしながら、ミーティングをする
1つのタスクで、2つ以上のアウトプットを出す
- Instagramのリール用に作ったショート動画を、TikTokやYouTubeでも公開する
- minneで出品した作品を、そのままCreemaにも出品する
- 制作の様子を動画撮影しておき、後でSNS用のコンテンツにする
1度に2つのタスクをこなす際は、片方は、必ずカンタンなタスクを選んでください。
ここで言う「カンタン」は、難易度の話ではなく、「脳死でできる行動」って意味ね
行動経済学には、脳が、「システム1」と「システム2」の2つのシステムで動いているという考え方があります。
- システム1
ほぼ考えることなく、体がオートで動くようなタスクに使う思考 - システム2
注意力や集中力が必要で、意識しなければできないタスクに使う思考
そして、「システム2」は、1度に複数のタスクをこなせません。
例えば、綱渡りをしながら、13×38の計算はできませんね(インド人ならできるかもしれませんが)。会議に真面目に参加しながら、提案書を作成することもできません。
というわけで片方のタスクは、「ただ歩くだけ」のように、頭を使わずにオートで体が動くようなタスクを選んでください。
これは賢いやり方!
9位:コミュニケーションスキル
お客さんとのやり取りや、クレーム対応には、「コミュニケーションスキル」が必要です。
もしあなたが営業職やマネジメント職であれば、コミュニケーションスキルは、上位3本指に入る重要なスキルになってきます。
ハンドメイド作家だと発揮する機会が限定的なので、この順位
ハンドメイド作家なら、
- 敬語を使う
- 相手の立場になって考える
の2つを意識しておけば問題ありません。
敬語を使う
敬語については、あなたがいつも使っているレベルで問題ありません。
よく、「こっちの方がより丁寧な言い方!」とか言う人がいますが、気にする必要はありません。あれはマナー講師と同じで、お客さんを無視して、より丁寧な作法を押し付けているだけです。
ただ1つだけアドバイスをすると、命令口調を避けると印象が良くなります。
例えば、「ご確認ください」でも失礼ではありませんが、
- 「ご確認くださいませ」
- 「ご確認いただけますでしょうか」
- 「ご確認いただけますと幸いです」
とすることで、ずっと柔らかい表現になりますね。
抑揚が伝えられない文章だと、ぶっきらぼうになりだちだもんね!
相手の立場になって考える
意識しないとできないのが、相手の立場になって考えること。
多くの人は、自分の都合や欲求を第一に考えて、言いたいことを言ったり、やりたいように振る舞ったりします。相手の気持ちをムシしているわけではありませんが、優先順位はあくまで自分第一。
だから、逆の立場になったときのことを想像しないですね。だから、「自分がされたらどう思う?」と言われて、初めてハッとするんです。
コペルニクス的な発想で、優先順位の第一位を、相手の気持ちにチェンジしてみましょう。これが、「相手の立場になって考える」ということです。
小学校で習った「ハサミの持ち手の方を、相手に向けて渡す」と同じ
意識すれば誰でもできる!
10位:動画編集
「動画編集」は、主にInstagramのリールやストーリーで使うスキルです。その気があれば、YouTubeやオンラインレッスンにも使えますね。
Instagramで使う分には、凝ったレベルは必要ありません。
- カット割り
- テロップ
ができれば、とりあえず形になります。
できて然るべきスキルではありますが、他のスキルに比べると、後回しでも良いかもしれませんね。
一応動画の肩を持つと、今のところ動画は、もっともリッチな情報伝達手段です。動画が持つ情報量は、テキストよりも画像よりも、はるかに多いんですね。
情報量が多いということは、それだけ雄弁に語れるということです。作品紹介でも、プレゼンでも、レッスンでも、ポエムでも、動画以上に伝わる発信手段はありません。
本腰を据えて取り組めば、相応に報われるスキルと言えるでしょう。仮にあなたがハンドメイド以外のビジネスに転向したとしても。
メタバースなどの3DCG全盛時代が来るまでは、動画が最強の発信手段であり続けるだろうね
じゃあ、このサイトも動画で発信すればいいんじゃないの?
むむ、確かに…。そのうちやろうかね
なくてもどうにかなるスキル
逆に、必要と思いきや、特に学ばずとも良いスキルもあります。
なくてもどうにかなるスキル
- デザイン
- 営業/セールストーク
- 経理
いや、もちろんできた方がいいですよ。でも、便利なツールを使ったり、ググって調べたりすれば、なんとかこなせてしまいます。
優先順位は低いので、学ぶなら後回しで!
デザイン
ここで言うデザインは、作品そのもののデザインではありません。そっちは、「制作スキル」と「商品設計スキル」に含まれています。
ここで言っているデザインとは、
- SNSの投稿
- ブランドロゴ
などを作る際のデザインの素養です。
デザインは、学べば学ぶほど深淵が広がる奥深い世界です。やっただけのリターンはある一方で、ボチボチ整ってさえいればマイナスにはなりません。
ハンドメイド作家は商売柄、ビジュアルは洗練されている必要がありますね。しかし主役はあくまで作品なので、作品より目立つ凝ったデザインは必要ありません。
- 色を多用しない
- 奇抜なフォントを使わない
- 要素を整列させる
- 余白を十分に取る
といったごく基本的なポイントを押さえて、整ったデザインになっていればOKです。
ハンドメイド作家の必須ツールであるCanvaには、すでに整ったテンプレートが数多く揃っています。テンプレートに当てはめれば、ポイントを外すことはないでしょう。
デザイナーに依頼する際は?
ブランドロゴやオリジナルパッケージなどは、デザイナーに依頼するシーンも出てきます。ここで必要なのは、明確なブランドコンセプトです。
デザイナーは、コンセプトをビジュアルに落とすのが仕事。ブランドコンセプトというお題が与えられなければ、デザイナーはデザインを作ることができません。
というわけで、ブランドコンセプトなしでのデザイン依頼は御法度です。加えて、ブランドコンセプトを満足に聞かずに依頼を受けるようなインチキデザイナーには、決して発注してはいけません。
そもそもデザインは、キレイに見せるのが目的ではありません。お客さんに、持って欲しいブランドイメージを植え付けるのが目的です。
そういう意味では、デザインはブランディングの一部です。発注するあなたも、受注するデザイナーも、この事実をよくよく理解するべきでしょう。
営業/セールストーク
個人でビジネスをすると言うことは、あなた自身が、商品を売らなければならないということです。他の誰かが売り込んでくれるわけではありません。
という事実をみんなわかっているので、
- 自分で営業しなきゃいけない…!
- 営業トーク術を磨かなきゃいけない…!
と、戦々恐々としているのではないでしょうか。
「営業」と聞くと、飛び込み営業やテレアポのような、ガツガツしたイメージが浮かびますね。クリエーターがやりたくない仕事No.1は、こんな昔ながらの営業でしょう。
ですが実際のところ、飛び込み営業やテレアポのように、知らない人にあの手この手で商品を売り込むシーンはありません。セールストークも必要ありません。
「苦手だろうから、無理にやらなくても良いよ」と言っているんじゃなくて、ホントに必要ないのよ
作家が作品を売るためにすべきことは、
- お客さんが欲しがる作品を作ること
- 作品を、作品を欲しがる人の目に触れさせること
- 良い点も悪い点も含めて、作品の情報を全て伝えること
だけです。
基本的には、ネット上に売るための動線を用意しておき、そこお客さんが勝手に集まって、欲しい人が買っていくだけです。定置網漁みたいなものですね。
それはそれで、難しそうに聞こえるけど…
大丈夫!必要なスキルは、すでに紹介したTOP10に全て含まれているよ!
作品を売るために、あなたとお客さんが面と向かって話をするシーンはほとんどありません。トークスキルも必要ないので、口下手な作家でも大丈夫です。
もちろん売るためのテクニックは存在します。しかしそれは、前述の「コピーライティング」のスキルに、全て含まれています。それ以上のスキルは必要ありません。
経理
経理事務は、ビジネスをする以上、絶対にやらなきゃいけないタスクです。
できるなら、税理士や外注の経理スタッフにお任せして、自分はノータッチと行きたいところ。しかし、一定の売上がないと、そのコストを負担するのもシンドイですね。
実際には、作家活動をスタートからしばらくは、作家自身が経理事務をせざるを得ないと思います。
しかし心配は入りません。現代には、素晴らしい「クラウド会計ソフト」があります。経理の知識がなくても、多少ググればこなせるくらいのレベルです。
クラウド会計ソフトがある時代で、ホントに良かった!
ボクも奥さんも、経理知識0から始めて、今に至るまで勉強らしい勉強をしたことはありません。気の進まない簿記の勉強をする必要はありません。
まずは、あなたがすべき大切な仕事(より優先度の高いスキル)に集中して取り組みましょう。早いうちに稼げるようになって、税理士なり外注スタッフに頼むのが◎!
まとめ
ハンドメイドって、規模は小さくても、何でもこなすスキルが求められる!
求められるレベルは高くないけど、必要なスキルは盛りだくさん
優先順位の高いスキルから取り組んでいこう!
この記事をまとめます。
ハンドメイド作家に必要なスキルランキング
- 制作スキル
- 商品設計スキル
- ブランディング
- コピーライティング
- SNS
- 写真撮影
- 基礎的なPCスキル
- タイムマネジメント
- コミュニケーションスキル
- 動画編集
なくてもどうにかなるスキル
- デザイン
- 営業/セールストーク
- 経理
ちなみに今回紹介したスキル達は、それぞれが独立しているのではなく、お互いに深く関連しあっています。
例えば、「ブランディング」は、「商品設計」や「SNS発信」などなど、ほぼ全てのスキルをこなす上での土台になってきます。
また「SNS」で発信するなら、「コピーライティング」は最強の武器になりますし、「写真撮影」や「動画編集」も使えます。
基本的には、順位が高いスキルほど、より広範囲に影響するスキルです。そういう見方で、あなたが習得するスキルを選んでみてください!
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