現役専業ハンドメイド作家の奥さんのマーケティングやってます♪
「ハンドメイドもビジネスだから、マーケティングが大事!」と、耳にタコができるほど聞きましたね。
「マーケティングが大事って話はもう聞き飽きたよ。でさぁ、『マーケティング』って結局何なの?」
これが本音でしょ?
そうだよ!「マーケティング」って、何のことかよくわかんねーんだよ!
それもそのはずで、「マーケティング」は明確な定義がない言葉です。「平和」や「社会」と同じように、使う人やシーンによって、微妙にニュアンスが異なります。
ググってみても、小難しい用語が並んでいますね。そっとページを閉じてしまいたくなります。
しかし、それでは困るんですね。
あなたの中で、「マーケティング」の定義がフワッとしていると、あなたが取るべきアクションまでフワッとなってしまうからです。
- 結局、何をやったらいいのかよくわからない。
- なので、明確な意思を伴ったアクションが取れない。
- 自分なりに、色々頑張ってはいる。
- が、「マーケティングを実施できてますか?」と聞かれると、言葉に詰まる。
- 結果として、思ったような成果につながらない。
こうなってしまうんですね。あなたもそうでしょう?
悔しいけど、その通りだ…!
この記事では、ハンドメイド作家の文脈で、「マーケティング」を言語化しました。
抽象的な言葉を並べた言葉遊びではなく、あなた自身の頭で取るべきアクションを考えられるように、具体的な説明を心がけました。
読み終えたあなたは、「マーケティング」という言葉に意味がスッと腹に落ちるでしょう。「作品を売るために、何をすべきか?」に、もう迷いはありません。
「良い作品なら売れる」という勘違い
ハンドメイド作家に限らず、多くの人が陥るワナがあります。
それは、「良い商品を作りさえすれば、クチコミで広まって売れるはず」と勘違いをしてしまうことです。
覚えておいて欲しいのですが、「優れた商品であること」と「優れた商品であることを多くの人に知ってもらうこと」は、全く別物です。
マリアナ海溝の深くに生息する未知の深海魚がいるとしましょう。しかも、食べるとメチャクチャ美味しい。大トロ、ノドグロ、シマアジよりも。
しかしどんなに美味しかろうと、その存在を発見されていない限り、我々人類にとって、その深海魚は存在しないも同然です。
仮に発見されても、「美味しい」という事実を誰にも知られていなければ、他の深海魚と同じく、図鑑に載ってる珍しい生き物でしかありません。
「テスラ」や「スペースX」を率いるイーロン・マスクをご存知でしょうか?
スティーブ・ジョブズに勝るとも劣らない、世界最高にクリエイティブな経営者です。「良い物を作れば売れる」という哲学を持った典型的な人物でもあります。
世界一お金持ちだったことがある人だよね。ニュースで見たことあるよ
とにかくプロダクト第一主義で、マーケティングは下に見ています。あれだけ売れているテスラなのに、広告費はずっと「0」なんですね。
しかしよく観察していると、イーロン・マスクはマーケティングをしていないのではありません。感覚的にマーケティングができてしまう天才なんです。
新商品のお披露目は、事前に煽りまくって期待感を上げ、ものすごいセンセーショナルな見せ方をします。そうやって、大衆の目を釘付けにするのです。
テスラは広告を打っていないだけで、商品が優れている事実を、大衆に伝えることに成功しています。決して、マーケティングをしていないわけではないんですね。
マーケティングの定義
さて、マーケティングとは何でしょうか?どんな定義なんでしょうか?
世の中で、「マーケティング」という言葉がどういう説明がなされているかを見ていきましょう。
(マーケティングとは)顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。
公益社団法人日本マーケティング協会
顧客を引きつけ、維持するという企業目的を達成するために、総力を挙げてやらなければならないすべてのことを、一手に引き受けるのがマーケティングである。
セオドア・レビット『レビットのマーケティング思考法―本質・戦略・実践』
マーケティングは、誰かが自分の望む姿になるのを助ける寛大な行為だ。
セス・ゴーディン『THIS IS MARKETING』
マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、自ずから売れるようにすることである。
ピーター・F・ドラッカー『マネジメント』
人によって、色んな解釈がありますね。
そして、これのどれもが正しく、どれもが間違いではありません。
セス・ゴーディンって人の定義が好きかも!
でも、これだけ見せられても、「えーと、要するにどういうこと?」って感じだよね
広義のマーケティング
広い意味での「マーケティング」は、「売上を上げることに関わる活動の全て」です。先のレビットの定義が、これに近いですね。
会社の部署で言えば、
- 市場分析
- 商品企画
- 営業
- 広告宣伝
- 広報
- デザイン
などなど、かなり多くの部署が、マーケティングに従事していることになります。
逆にマーケティングに含まれない部署をあげたほうが早いかもしれません。
マーケティングに含まれないのは、人事や経理などのバックオフィスと、実際に生産するエンジニアリング部門くらいでしょう。
ボク自身も、「マーケティング」の本来の意味は、売上を上げるための全ての活動だと思ってる
ただこの広義の解釈だと、あまりにも範囲が広すぎて、「マーケティング」という言葉がただの概念になってしまいます。
これでは、具体的なアクションが浮かびません。会社であれば、部署名をつけるに当たっても便宜的ではありません。
狭義のマーケティング
実際の会社では、
- 「商品企画部」
- 「営業部」
- 「マーケティング部」
- 「広報部」
のような部署割りになっています。
広い意味では、「商品企画」も「営業」も「広報」もマーケティングの範疇。ですが、ビジネスの現場では、別物として捉えられているとわかりますね。
実際には、もっと狭い意味での「マーケティング」が存在するわけです。
では、「マーケティング部」の人たちは、一体どんな仕事をしているのでしょうか?
それは、「こちらから売り込まなくても、お客さんが勝手に商品を見つけて、勝手に買っていく流れを作ること」です。
ドラッカーが述べた、「マーケティングの目的は、販売(営業)を不要にすること」の定義に近いですね。
これは「ごめんなさい」なんだけど、
このサイトでも、「マーケティング」を広義の意味で使っているときもあれば、狭義の意味で使っているときもあるよ
そういうことするから、みんな混乱するんじゃ?
加担してどうする?
いやー、返す言葉もない。ホントそう思うわ
言い訳すると、「広義のマーケティング」と「狭義のマーケティング」を区別する適当な用語がないから、しょうがないところもある
マーケティングでやることは、たった2つだけ
マーケティングには、
- 「WEBマーケティング」とか
- 「ダイレクトマーケティング」とか
- 「インバウンドマーケティング」とか
- 「SNSマーケティング」とか
まぁ、色々と手法があります。
技術の進歩とともに、次々と新しいマーケティング手法が、出ては消えてを繰り返しています。言葉だけが一人歩きしている「何ちゃらマーケティング」もあるでしょう。
しかし、そういった雑多なワードに惑わされないことです。
どんな手法であろうと、マーケティングの原則は変わりません。「売り込まなくても、お客さんが勝手に商品を見つけて、買っていく流れを作る」という原則です。
それがWEB経由なら「WEBマーケティング」で、SNS経由なら「SNSマーケティング」と呼ばれるだけだ
突き詰めれば、マーケティングにおいて、やらなきゃいけないアクションは2つしかありません。
マーケティングの2大アクション
- 「インプレッション×CTR×CVR」を最大化すること
- 「LTV」を最大化すること
横文字だらけで、「ウッ」と思いましたよね。ご心配なく。わかってやってます。
横文字を使わずに説明することもできますが、返って理解を遠ざけるだけでなく、将来のあなたのためになりません。
これらの横文字は、ものすごく重要な用語です。あなたが自力で稼ぐ力を身につけるためには、避けて通れません。
でもさ、これ2つと言いつつ、上げなきゃいけないのは4つじゃない?
バレたか!
でも、「インプレッション・CVR・CVR」は、セットで考えて欲しいんだよ
インプレッション×CTR×CVRを最大化する
ハンドメイド界隈でも、よく「集客」という言葉が使われますね。
実のところ、集客とは、「インプレッション数 × CTR × CVRを最大化する」という意味です。
次のようなシンプルな算数式になります。
「モノがどれだけ売れるか」を導く公式
①インプレッション数 × ②クリック率(CTR) × ③コンバージョン率(CVR)
= 売上個数
3つの変数の意味
- インプレッション
表示回数のこと。お客さんの目に、どれだけ商品が露出したかを測る - CTR(Click Through Rate)・クリック率
販売ページをクリックする確率。つまり、販売ページの閲覧率とも言える - CVR(ConVersion Rate)・コンバージョン率
成約率。ハンドメイドであれば、販売ページから購入される確率
検索結果の一覧やタイムラインに、あなたの作品がトータル20,000回表示されたら、「インプレッション = 20,000」となります。
20,000回(≒20,000人)のインプレッションのうち、100人がクリックして、商品ページを見てくれたら、「CTR = 0.5%」です。
商品ページを見てくれた100人のうち、3人が買ってくれれば、「CVR = 3%」です。
掛け算なので、どれかの変数が「0」なら、売上も「0」になります。
また、「どれかの1つ変数を2倍」にすれば、総売上高は「2倍」になります。「3つ全ての変数を2倍」にすれば、総売上高は「8倍(2×2×2)」になります。
おー、言われてみると確かにそうなるね
いや、これ以外に考えられないか
必ずしも厳密に計算をして欲しいわけじゃなく、この力学を知っておいて欲しいんだ!
なぜ「マーケティング=広告」のイメージが根強いのか?
ボクと同年代や、もっと年上の世代は、「マーケティング=広告」というイメージが根強く残っています。
ときに「インプレッション・CTR・CVR」の起点は、常にインプレッションです。つまり、「お客さんの目に止まる」から全てが始まります。
インターネット登場以前は、広告以外にインプレッションを獲得できる手段がほとんどありませんでした。他は、チラシやDMくらいです。
インプレッションを獲得するためには、広告代理店経由でマス広告(TV、新聞、雑誌、ラジオ)や、交通広告(電車、バス、駅)を出すのが鉄板でした。
そのため、「マーケティング=広告でしょ?」という考え方が、今に至るまで染み付いているのです。
しかしインターネットの登場で、SNSやブログやYouTubeのように、広告に頼らない有力なインプレッション獲得手段が生まれました。
広告も依然としてマーケティングの一角を担う存在ですが、現代においては、必ずしも広告だけがマーケティングの時代ではありません。
全てのビジネスの成果は「インプレッション×CTR×CVR」で説明できる
「インプレッション・CTR・CVR」は、元々WEBマーケティングの用語です。「CTR」は、クリック率の意味ですから、PCやスマホのスクリーンありきの用語ですね。
しかし、どんな形態のビジネスであっても、「インプレッション・CTR・CVR」の原則は変わりません。リアル店舗での販売であっても、考え方は全く同じです。
次のように当てはめて、考えてみましょう。
インプレッション | クリック | コンバージョン | |
---|---|---|---|
WEBマーケティング | 表示回数 | クリックして詳細ページを見る | 購入する |
実店舗販売 | 店の前を通る人数 | 店に入る | 購入する |
テレアポ | 荷電する人数 | アポを承諾する | 契約する |
ダイレクトメール | 送付数 | 開封する | 申し込む |
ね?全部「インプレッション・CTR・CVR」で説明できるでしょう?
ホントだ!見た目の行動は違うけど、心の動きは同じだね!
WEB以外に、「クリック」という概念はありません。しかし、一歩引いて見ると、「興味を惹かれて、1歩前に進むアクションを取る」という意味では共通しています。
「インプレッション数 × CTR × CVR = 売上個数」は、全てのビジネスを司る、絶対不変の公式なのです。
ハンドメイドで「インプレッション×CTR×CVR」を改善するには?
ハンドメイドの文脈で、「インプレッション・CTR・CVR」を改善するためには、次のような施策が有効です。
ハンドメイド販売における(狭義の意味での)マーケティング施策は、全てこの範疇に収まると思います。
インプレッションの獲得
- 広告
お金がかかるものの即効性が高い。少額で始められるWEB広告もある - SEO
検索順位を上げて、露出を増やすノウハウをSEOと呼ぶ - SNS
ハンドメイドとの相性から、Instagramが最有力 - プラットフォームへの出品
minneやCreemaに出品すれば、一応インプレッションを取れる - イベント出展
マルシェなどのリアル販売。集客力の高いイベントを選ぶべし
CTR(クリック率)の向上
- ターゲットへの露出
インプレッション獲得の時点で、最低限ターゲットを外さない - ターゲットの絞り込み
ターゲットを絞り、「まさに自分のための話だ!」と感じてもらえると、クリック率が上がる - クリエイティブの改善
クリエイティブとは、サムネイルやバナーのこと。キャッチコピー、写真、デザインの3大要素でクリック率が左右される
CVR(成約率)の向上
- ベネフィットを伝える
作品を買ったお客さんが手にする「理想の未来」を言葉にする - 良い悪いに関わらず、全ての情報を伝え切る
まだ作品を手に取っていないお客さんに、あたかも実際に手にしたような精度で情報を与える - CTAを忘れない
CTA=行動喚起。お客さんにとって欲しいアクションを明示的に伝える
ここまで細分化すれば、具体的なアクションに落とし込めるでしょう。
もう「マーケティングって何したら良いのかわからない」とは言わせない!
LTVを最大化する
トータルでいくら売り上げられるかは、「売上個数」×「単価」の両輪で決まります。
先に解説した「インプレッション数 × CTR × CVR」は、「売り上げ個数」を司っています。
そして、「単価」を司るのが、「LTV(Life Time Value)」です。
「LTV」は、 日本語では「生涯顧客価値」と訳されます。やや意訳になりますが、「1人のお客さんが、トータルであなたに支払う総額」と思ってください。
要するに、「顧客単価を上げよう」という話ね
顧客単価を上げるには、
- 「商品単価」を上げる
- 「購入点数」を増やす
のどちらかしかありません。できれば両方実践したいですね。
「商品単価」を上げる施策を、マーケティング用語で「アップセル」と呼びます。上位版や複数個セットの商品を用意することで、何割かのお客さんを高単価へ誘導します。
「購入点数」を増やすためには、関連商品を取り揃えて、複数商品を買ってもらったり、リピート購入してもらう手が定石です。こちらは、「クロスセル」と呼ばれます。
なるほど!具体的なアクションまでイメージできる!
あれもこれも、本質的にはマーケティング代である
マーケティングの本質が、
- 「インプレッション×CTR×CVR」を最大化すること
- 「LTV」を最大化すること
にあるとわかりましたね。
この事実を知ると、あなたがお金を払っているあれもこれもが、実はマーケティングに対するコストであることに気がつくでしょう。
プラットフォームの手数料
minneやCreemaやメルカリといったプラットフォームの販売手数料は、ざっくり販売価格の「10%」 が相場になっています。
一方で、BASEやSTORESなどのネットショップの販売手数料は、ざっくり「5%」です。
minneなどのプラットフォームは、 ネット上のショッピングモールのようなもの。箱自体にお客さんが集まってきてくれるので、あなたが0から集客する必要はありません。
もしあなたが、SNSなどで、完全に独力で集客できるなら、minneなどのプラットフォームを使う理由がありません。
プラットフォームに支払う割高な手数料は、本質的にはマーケティングの一部を担ってくれることへの対価と言えるでしょう。
イベント出展の費用
イベント出展代というよりは、広い意味での「場所代」と考えてください。
場所代はピンからキリまであります。何が値段を上下させているかといえば、その場所が持つ集客力ですね。
- より多くのお客さんが来る
- より金払いの良いお客さんが来る
- より購買意欲の高いお客さんが来る
なら、その場所の値段は高くなります。
イベントでも実店舗でも、立地に対してお金を払っている感覚になりがちです。プライベートで、自宅を建てたり借りたりするならその通りでしょう。
ビジネスにおいては、その土地が担ってくれるマーケティング効果に対して、お金を払っています。銀座だからでも渋谷だからでもなく、売れるから場所代が高いのです。
委託販売のマージン
委託販売で差っ引かれるマージンは、「40〜60%」が相場です。10,000円売ったら、4,000〜6,000円は向こうに取られてしまいます。
minneやCreemaの「10%」と比べても、非常に高い手数料に感じますね。
このコストの違いは、「マーケティングの仕事を、どこまで相手に委ねるか?」の程度によって生まれています。
プラットフォームの場合、箱側がお客さんを集めてくれるものの、その先は作家自身が売る努力をしなきゃなりません。写真や文章を洗練させたり、レビューを書いてもらったり。そこまでやっても、売れるかどうかという世界です。
一方で委託販売では、作家は作品を用意するだけで、その先の販売は全て委託業者が舵取りします。これは、マーケティングの仕事を100%相手に委ねる行為です。
一般的に、問屋から販売店への卸価格は、上代の50%程度です。マーケティングを全て委ねるコストの相場が、「売価の半分を出し出すこと」であるとわかりますね。
マーケティングは難しいのか?
- でも、マーケティングってズブの素人には難しいんでしょ?
- 簡単って言うのは、コンサルかなんかのポジショントークでしょ?
と思った人もいるでしょう。
気持ちは、よーくわかる
響きの時点で難しそうだもんね
マーケティングを学ばない方が茨の道
1つ間違いない事実として言えるのが、「マーケティングを学ばずに売る方が、よっぽど難しい」ということ。
言い換えると、もっとカンタンに売るために、マーケティングを学ぶのです。
マーケティングは、売るための「技術」ですから。
スポーツの「技術」をイメージするとわかりやすいかもしれません。ここでは、陸上の短距離走の「技術」をイメージしてみましょう。
- スタートの切り方
- 効率的なフォーム
- 最適な歩幅
などなど、早く走るための様々な「技術」があるはずですね。
あなたが、短距離走で賞を取りたいと思ったら、きっと「技術」を学ぶはずです。直感的にもそうすべきとわかるはずです。
もし「技術」を学ばなければ、才能の勝負になってしまいます。体が大きくて、足が長くて、しなやかな筋肉を持った相手には、絶対に勝てないでしょう。
「技術」を学ばずに勝てるのは、才能がある人だけ。あなたがビジネスの天賦の才を持っているなら、マーケティングを学ぶ必要はないでしょう。
しかしきっと、あなたに天性のビジネスの才能なんてありません。もちろん、ボクにだってありません。
99%の一般人にとって、マーケティングを学ばずに行うビジネスは、ただのギャンブルになってしまいます。しかも勝ち目の薄いギャンブルです。
天才の自覚がないなら、つべこべ言わずにマーケティングを学んだ方が良いよ
カンタンとは言わないが、誰でもできる
マーケティングでやることは色々あるので、蛇口を捻るようにカンタンとは言いません。IT苦手な人は、やっぱりちょっと苦戦すると思います。
ただ、「料理」とか「車の免許」と同じで、やれば誰でも絶対にできるものです。生まれ持っての素養は必要ありません。
基本的に、好きであろうがなかろうが、全員がやらなきゃいけない物事は、総じて高いレベルを求められません。そこそこの頑張りで、通用するレベルまで持っていけます。
学校のテストもそう。その気になれば、誰だって高得点を取れます。できなかったとしたら、「努力してまで、テストで高得点を取る理由がなかった」というだけの話です。
マーケティングも同じです。事業の数だけマーケティング担当者が必要です。みんな嫌々やってるので、そこで通用するレベルは大して高くありません。
ビジネス未経験でも、ITが少々苦手でも、あなたにマーケティングができない道理はありません。やればできるし、やった分だけちゃんと返ってきます。
まとめ
「良い物を作れば売れる」で貫ければ良いんだけどね。現実的には、そう上手くはいかないんだな
真実を受け入れて、マーケティングもやってかなきゃいけないね
この記事をまとめます。
「マーケティング」の定義
- 広義では、「売上を上げることに関わる活動全て」
- 狭義では、「お客さんが勝手に商品を見つけて、買っていく流れを作ること」
マーケティングの2大アクション
- 「インプレッション×CTR×CVR」を最大化すること
- 「LTV」を最大化すること
「インプレッション×CTR×CVR」とは?
- インプレッション
表示回数のこと。お客さんの目に、どれだけ商品が露出したかを測る - CTR(Click Through Rate)=クリック率
商品ページをクリックする確率。つまり、商品ページの閲覧率とも言える - CVR(ConVersion Rate)=コンバージョン率
成約率。ハンドメイドであれば、商品ページから購入される確率
「LTV」とは?
- LTV(Life Time Value)
1人のお客さんが、トータルであなたに支払う総額のこと - 商品単価を上げる「アップセル」と、購入点数を増やす「クロスセル」が有効
ときに、農家が作った野菜は、ほとんどの場合、「JA(農協)」が買い取って、市場に流通させます。JAが農家から買い取る価格は、スーパーでの売価の1/10ほどです。
なぜ農家は、それほど安く買い叩かれているのか?
それは、「マーケティング」ができないからです。自分でお客さんを集めて、売る体制を持っていないからです。
一部の賢い農家は、JAを通さず、独自に集客・販売するルートを開拓しています。そうすれば、売価は同じでも実入は10倍です。これがマーケティングですよ。
「マーケティング」とは、いかにも難しそうな響きですが、学ばないで売る方がよほど困難でしょう。
- マーケティングを学んで、ハンドメイド作家として成功するか
- 楽しい制作だけに時間を使って、趣味のままにするか
道は2つに1つです。
もしあなたが、「ハンドメイドで飯を食っていきたい」と願うタイプの人なら、マーケティングは避けて通れません。
ただし、求められているレベルは決して高くありません。せいぜい、偏差値50の高校入試に受かる程度じゃないでしょうか。その気があれば、できない理由はありません。
手前味噌ですが、ハンドメイド作家に必要なマーケティング知識は、全てこのサイトに書いてあります。ぜひ隅々までチェックしてみてくださいね。
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