

もしハンドメイドで月20万円、30万円と稼ぎたいなら、ただ「売れる作品」を作るだけでは足りません。
「売れる作品ラインナップ」に仕上げていかなければ、どうしても売上は頭打ちになってしまうでしょう。
カギを握るのは、「LTV」です。「Life Time Value(ライフ・タイム・バリュー)」の略で、日本語では「生涯顧客価値」と呼ばれています。

でた、横文字略語系専門用語w

カンタンに言えば、「LTV=1人のお客さんがあなたに支払ってくれる総金額」だね
1人のお客さんに、
- なるべくたくさんの作品を買ってもらえる
- あるいは、なるべく高い作品を買ってもらえる
作品ラインナップでなければ、売上は最大化できません。
しかし闇雲に作品を追加していけば良いかと聞かれれば、答えは「NO」。多くも少なくもない、狙い澄ました、ムダのない作品ラインナップではなければなりません。
この記事では、主にリピーター経由で、ハンドメイドの売上を最大化させる作品ラインナップの極意を解説しています。

マーケティング理論に基づく、再現性のあるノウハウだ!
- 安定して月数万円売れるようになった
- 最近、売上が思うように伸びていかなくなった
- SNSでの新規顧客の集客に疲れてきた
という作家さんが、次のフェーズに進むために必要な記事に仕上がっています。
今のあなたは、単に売れる作品を作れるだけじゃ足りません。売れる作品の組み合わせが必要なのです。
なお本記事の内容自体は、誰でも理解できるカンタンなものですが、中級者以上の作家さんに向けて書いています。そのつもりでお読みください。
売上最大化には「リピーター獲得」が近道

突然だけど、ここで1つクイズ!
3秒で、お答えください。
- 新規のお客さん
- リピーターのお客さん
買ってもらうのが難しいのは、どちらのお客さんでしょうか?

んーっと、考えたことないなぁ
どっちだろう?
「・・・」
「チーン」
答えは、「新規のお客さんの獲得の方が難しい」です。

ビジネスの世界では、「1対5の法則(いちごの法則と呼ばれることも多い)」として、よく知られています。
リピーター獲得にかかる労力を「1」とするなら、新規顧客の獲得にかかる労力は「5倍」に相当します。
つまりリピーターの獲得は、新規顧客獲得の1/5の労力で済むのです。
なぜリピーターの獲得がラクなのか?
お客さんが作品を購入するまでには、
- 作品が目に入る
- 興味を持ってクリックする
- 買うに値する作品か吟味する
- 他の作品とも見比べる
- 購入する
といったステップを踏む必要があります(厳密には、人によってステップが異なりますが)。
「ステップ1」が100人だったとして、「ステップ2」に進んでくれるのは、その中のごく僅か。大体0.5〜3人くらいです。
基本的な考え方として、100%が次のステップに進むことはありません。必ず、ステップを追うごとに離脱者が出ます。最後の購入まで辿り着くのは、ほんの一握りだけ。
マーケティングの世界では、この逆三角形で推移する様を、「ファネル(funnel)」と呼びます。「漏斗(じょうご)」を指す英単語です。
ボクはファネルを思い浮かべるとき、いつも「SASUKE」を連想します。筋肉隆々の男たちが、超難易度のアスレチックに挑むあのSASUKEです。
100人の参加者のうち、
- 第1ステージをクリアして、第2ステージに進めるのは20人くらい。
- 最終ステージには、3人くらいしか残りません。
- そして、最終ステージをクリアできるのは、1人いるかどうか。
さて、次回大会のSASUKEでは、
- 過去大会の全クリア経験者
- 初参加者
では、どっちがクリアの確率が高いと思いますか?
聞くまでもない質問でしたね。
買ってくれるお客さんは、「SASUKE全ステージクリア」並みの関門を乗り越えて、購入に至った選ばれし者です。

こんな人、滅多にいないよ

お客さんって、すっごいありがたい存在なんだね!
あなたの作品を過去に買ってくれたお客さんは、すでにこの関門を1度は通過した人。他の人よりもずっと高い確率で、あなたの作品を買う可能性が高い人なのです。
売上を伸ばすためには、もちろん新規顧客は大切です。
しかし、一定のお客さんがついてる状態なら、リピーターを増やした方が、ずっと楽に売上を伸ばせるのです。
作品1つだけで売れないわけではないが…
ひょっとするとあなたは、「絶対の自信を持った1作品だけで勝負したい」と思っているかもしれません。
もちろんその作品が、お客さんのニーズを的確に捉えていて、素晴らしい出来栄えであれば、売れるとは思います。
しかし、どこかで頭打ちになり、伸び悩むことになるでしょう。売るものにも依りますが、月10万くらいで止まってしまうのではないでしょうか。
リピートされない
2つのラーメン屋があるとしましょう。メニューは次の通りです。
- A店:自信のある醤油ラーメン一筋
- B店:醤油ラーメン、塩らーめん、つけ麺、まぜそば
A店の醤油ラーメンは絶品かもしれませんが、次に来ても同じメニューしかありません。しばらくは足が遠のくでしょう。
B店だと、1つのメニューで満足したら、他に3つもメニューが残っています。近いうちに、他のメニューを試しにリピートしたくなりますね。

いくら美味しくても、メニュー1品じゃねぇ
とはいえ、ラーメンは消え物です。A店唯一のメニューである醤油ラーメンを1度食べても、また食べに行く機会はあるでしょう。
しかしハンドメイド作品は、基本的にはモノが残ります。どんなに気に入っても、同じ作品をもう1個買おうとはなりませんね?
作品ラインナップが1つしかない状態は、リピーター獲得には極めて不利なのです。
卵を一つのカゴに盛るな

ビジネスや投資の世界では、「卵を一つのカゴに盛るな」という格言があります。
全ての卵が盛られたカゴを、うっかり落としてしまったら、全ての卵が台無しになってしまいますね。そうならないために、複数のカゴに分けて盛ろうというありがたい格言です。
売上の大部分が、1つの作品に集中している状態は、まさに「卵を一つのカゴに盛った」状態です。
- 市況が変わり、その作品ジャンルそのものの需要がなくなったら?
- 有名作家が、その作品ジャンルに参入してきたら?
売上の大部分を失うことになりますね。

1作品頼みの「一本槍」は、とてもリスクの高い状態なんだ

エース1人に頼って勝ち抜いた、高校野球のチームみたいな感じ
反対に、売上がいくつかの柱によって支えられているなら、安心です。無傷とは言わないまでも、1つの作品が売れなくなったくらいで、ビジネス全体がポシャることはありません。
0→1を突破する段階では、まず1つのヒット作を生み出すことに集中すべきです。しかし長期に渡って売上を安定させるためには、一点集中では脆すぎるのです。
作品ラインナップは多すぎてもいけない
じゃあ作品ラインナップは、多ければ多いほど優れているかと言われれば、それも違うんですね。
多すぎるラインナップは毒になります。その理由を解説しましょう。
多すぎると選べなくなる

「商品点数は、多いに越したことはない」と思っている人は、ぜひここで考えを改めましょう。
吟味しきれない量の選択肢を与えられたお客さんは、
- 「多すぎて、どれが良いのか比較しきれない」
- 「まだ見ていない商品の中に、もっと良いのがあるかもしれない…」
という気分になります。
結果として、「買わない」という選択肢をとってしまうんですね。この心理傾向は、「ジャムの法則」としてよく知られています。

商品が多すぎて売れないとは、何という皮肉!

出会いが多い人ほど、なかなか結婚しないのもジャムの法則かも?
お昼休みに、ランチを食べに外に出たOLを想像してみてください。
良さげな和食屋さんを見つけました。
軒先にメニューがあったので、覗いてみます。ランチは定食のみのようです。
もし定食が6種類だけならば、すぐに気持ちが決まります。「今日はサバ味噌の気分!」と心が決まり、サッと暖簾をくぐってお店に入れるでしょう。
しかしそれが24種類だったら、なかなか決められません。「うーん、迷うなぁ。他のお店も見てみようか」と、通り過ぎてしまうでしょう。
*この例を、「ランチの定食」ではなく、「スーパーで売っているジャム」に変えたのが、「ジャムの法則」の実験です。
ハンドメイド販売でも、同じことが言えます。良かれと思って、たくさんの選択肢を用意すると、かえってお客さんを困らせる結果になります。
Appleの商品ラインナップは常に、少数の最高傑作だけが並んでいます。時価総額世界一の超大企業の割に、商品の種類はそれほど多くないことに気づくでしょう。
Appleのやり方は、ハンドメイド作家が目指す1つの指針になります。少なくとも、ハンドメイドの作品ラインナップ数は、Appleのそれを越えるべきではないでしょう。
管理の手間が増える
壁びっしりにメニューが書いてある大衆居酒屋に行くと、「こんなに品数が多くて、よく管理し切れるなぁ」と感心してしまいますね。
作品ラインナップが多すぎるハンドメイド作家も、全く同じ状況に陥ってしまいます。
- 材料の管理
- 在庫の管理
- 紹介文の準備・改善
- 梱包資材の準備・管理
は、各作品ごとに発生します。
色違いレベルの差異あれば、重複する部分が多いので、さほどの苦労はないかもしれません。しかし根本的に異なる作品だと、管理の手間は単純な掛け算で増えていきます。
10種類くらいならやっていけるでしょうが、30種類とか50種類となってくると、さすがにしんどくなってきますね。
イタズラにラインナップを増やすのは、自分で自分の首を絞める行為です。テレビの番組表と同じく、あなたが取り扱える作品点数にも、限りがあると考えるべきです。
新番組を始めるためには、既存番組を終わらせなければなりませんね。もし新しいラインナップを1つ追加するのであれば、既存ラインナップから1つ削除すべきです。

常に、ベストメンバーだけが並ぶラインナップを心がけよう!
アップセル・ダウンセル・クロスセルでLTVを最大化せよ

売上が最大化する作品ラインナップを、マーケティング風に表現するなら、
- アップセル/ダウンセル
- クロスセル
が、効果的に発生するラインナップと言えます。

頻出のマーケティング用語なので、ここで覚えていってね
アップセル/ダウンセル

「アップセル」と「ダウンセル」は、対になっている用語です。
まず比較的知名度がある「アップセル」の方は、その商品のより上位版を用意することで、商品単価を引き上げる手法です。
いくつかパターンがあり、
- より大きなサイズを用意する
- 1個だけじゃなく、〇〇個セットを用意する
- 単月だけじゃなく、年間契約も用意する
- より性能の高いプランを用意する
- 3年保証などの保守オプションを用意する
- その他、追加オプションを用意する
は、いずれもよく使われるアップセルの手法です。
アップセルが有効なのは、「サーティーワンアイスクリーム」で、「ダブル」を注文するお客さんの数を見ればわかるでしょう。
何割がダブルにするかは知りませんが、ダブルにするお客さんは確実にいます。ただ「ダブル」という選択肢を用意しただけで、平均顧客単価が上がるのです。

どうせ売るなら、アップセル版も用意しておいた方が得っと
「ダウンセル」は、アップセルの逆で、廉価版を用意する手法です。わざわざ単価を下げる行為なので、直感に反する行動かもしれませんね。
そのためか、「アップセルは知っているけど、ダウンセルは聞いたことない」という人も多いはずです。
しかし通常版の価格だと、
- 予算に見合わない人
- そこまでのクオリティは求めない人
も出てきます。
結果として買われなければ、売上は0です。せっかく買う直前まで来たお客さんを、ここで逃すのは惜しい。しかもここで売れば、次につながるかもしれません。

目の前のお客さんを取りこぼさないためには、ダウンセルの選択肢も用意しておくのがベスト!
クロスセル

「クロスセル」とは、関連する別の商品もオススメして、一緒に買ってもらう手法です。
- 「ハンバーガー」を買う人に、「ポテト」と「ドリンク」もオススメする
- 「革製品」を買う人に、お手入れ用の「クリーム」と「ブラシ」をオススメする
- 「スマホ」を買う人に、「液晶の保護シート」をオススメする
- 「マットレス」を買う人に、「シーツ」と「枕」もオススメする
といった具合です。

あれ、アップセルと似てるような…?
何が違うんだ?

「アップセル」と「クロスセル」は混同しがちなので、違いをしっかり押さえておこう!
- アップセル
同じ商品の上位版をオススメすること - クロスセル
関連する別の商品をオススメすること
Amazonの商品ページには、「他のカスタマーはこれらの商品も見ています」という欄で、関連する商品も一緒に紹介しています。これもクロスセルです。
クロスセルは、アップセル以上に、「LTV(≒1人のお客さんが支払ってくれる総金額)」の向上に効果テキメン。ぜひにも取り入れたいところです。
売上を最大化する作品ラインナップ11つの極意
ここまでで、売上を最大化するラインナップの基本的な考え方を学びました。
ざっとおさらいしておきましょう。
- 作品1種類だけだと…
リピート購入がない
市況の変化で売上が激減するリスクがある - かといってラインナップが多すぎると…
お客さんが選びきれずに、離脱してしまう
作家側の管理も大変になってしまう - 売上を最大化するためには…
上位版のアップセル商品と、廉価版のダウンセル商品を用意する
関連商品をクロスセルで販売する
ここから、ハンドメイド作家に向けて、具体的なラインナップの作り方に落とし込んでいきましょう。
売上を最大化する作品ラインナップの極意
- 幕の内弁当にならない
- ギャラリーは最低限埋めておきたい
- 松竹梅の3グレード
- 同じ目的で使う商品群を網羅する
- 日常使いできるラインナップも用意する
- 季節商品だけで埋め尽くさない
- シリーズものは強い
- カスタマイズ性のある作品群
- 子供用/ペット用も用意
- 1人が2個以上買う商品
- 2ステップマーケティング
これらに取り組むことで、あなたの売上は、確実に上がります。

「確実」に?
ずいぶん強いだなぁ?

まぁ騙されたと思って、見てみてよ
「シングル」しかメニューがない「サーティーワンアイスクリーム」に、「ダブル」のメニューを用意するようなもの。プラスの結果にしかなりませんよね?
これは単純な算数の話です。少なくともマイナスにはなりません。
極意1:幕の内弁当にならない

まず、1番大事で、作品ラインナップの大前提になる話から始めましょう。
「幕の内弁当」には、いろんな種類のおかずがちょっとずつ入っています。どんな人でも、好きなおかずが1つは入っていて、誰でも楽しめる設計になっています。
ターゲットが広い幕の内弁当は、誰もがそれなりに楽しめる一方で、誰の1番にもなりません。ビジネスは、それではダメなのです。
- 焼肉弁当
- 野菜たっぷり弁当
- いくらとシャケの親子丼(ボクはこれが食べたい!)
のように、独自の「色」をつけていかなければならないのです。
これは、ブランディングの問題です。
- ジブリのような森っとした世界観を大事にするなら、ゴシックな作品をラインナップに持ち込んではいけません。
- フラワーアートで売っていくなら、花とは関係ないレジン作品をラインナップに持ち込んではいけません。
もしあなたの作品ラインナップに統一感がなく、とっ散らかっていたら、それを見たお客さんはどう感じるでしょうか?
あなたが何を得意としている人なのかわかりません。あなたが何屋さんかもわかりません。そんな人に、何を頼もうというのでしょうか?

二兎を追うものは、一兎をも得ずか
万が一、1つ作品を買ってくれたとしても、リピート購入は望めないでしょう。だって、他のラインナップは、最初に買った作品とテイストが全然違うんですから。
あなたの作品ラインナップは、あなたのブランドコンセプトで守備一貫していなければなりません。

幕の内弁当みたいな作品ラインナップになってはいけないよ!
極意2:ギャラリーは最低限埋めておきたい
今はあなたは、「結局のところ、何種類の作品ラインナップを持つのがベストなんだ?」という疑問を感じているでしょう。
残念ながら、全作家に共通する答えはありません。お客さんが迷わず選びきれて、あなた自身の管理が苦しくならない程度の数です。
ただ、「9種類」が、1つの目安になってくるでしょう。
minneやCreemaのギャラリーは、デフォルトで9作品が画面上に表示されます。10作品目以降は、下にスクロールすると出てきます。インスタのフィード画面のようなものです。
スクロールして、10作品目以降もチェックするかどうかは、お客さん次第です。しかし、最初の9作品だけは、プロフィールを訪れた全員が目にすることになります。
せっかくお客さんの目に、9種類の作品が映るチャンスなのに、3作品や5作品ではもったないですね。その余白は、何の仕事もしてくれません。

最大6匹のポケモンでパーティーが組めるのに、2匹や3匹しか連れて行かないようなもの

枠いっぱいまで埋めなきゃもったいないね
あなたが作れる作品プールから、「ベスト9」のラインナップを検討してみてください。
ただし、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」の精神で、ムリに埋めに行く必要はありません。テキトーに9作品を作るくらいなら、本気の3作品の方がはるかにマシです。
極意3:松竹梅の3グレード

同じ商品を、「松竹梅」の3つの価格帯で用意するのは、江戸時代から使われている古典的なテクニックです。
3グレードを提示されたお客さんは、自然と真ん中の選択肢を手に取るように誘導されます。
その比率は、おおよそ
- 松:2割
- 竹:5割
- 梅:3割
に収束すると言われています。
世間では、「単価」のテクニックとして紹介されることが多い「松竹梅」ですが、それだけではありません。
アップセルだけでなく、ダウンセルも網羅していることに注目しましょう。これで、平均単価を上げつつ、取りこぼしまで拾っているのです。
また人間の脳は、多すぎる選択肢は瞬時に頭に入ってきません。「マジカルナンバー」の理論によれば、万人がスッと頭に入る数は「3」。やはり3択がベストアンサーです。

松竹梅の3択は、なんとムダのない美しい配置なんだろう!

まさに黄金律!
ただ複数個セットを用意するだけでも利く
バカみたいですが、同じ作品を「1個」「2個セット」「3個セット」の3パターン用意するだけでも、機能するかもしれません。
もちろん、個数が多いセットほど割安にして、誘導するのを忘れないうように。
もしサーティーワンアイスクリームのメニューが「シングル」しかなければ、みんなシングルを買っていきます。「ダブル」や「トリプル」があるから、それを買っていく人がいるのです。
単に個数を増やすだけで、買ってくれたらラッキーじゃないですか。しかも、松竹梅になっているので、1個の予定だったお客さんを、2個に引き上げられるかもしれません。
同じ作品が複数個買われる可能性があるかは、作風によると思います。もし可能性があるなら、検討してみてください。試すだけならタダですし。
極意4:同じ目的で使う商品群を網羅する
紳士服チェーンは就活生向けに、「スーツ・靴・カバン」などをセットで販売しています。小学校のときは、「書道セット」や「裁縫セット」を買ってもらいましたね。
同じ目的のために複数のアイテムが必要なら、お客さんは、その全てをどこかしらで買うことになります。
ならば、あなたがすべて提供すれば良いのではないでしょうか?

なぜ「プレステ」だけ売って、「コントローラー」は売らないのか?

なぜ「カレールー」だけ売って、「肉とニンジンとじゃがいも」を一緒に売らないのか?
絶対ではありませんが、お客さんの方も、できれば1カ所の買い物で済ませたいと思っています。その方が楽ですし、後で組み合わせNGになる心配もありません。
あなたの作品を使うシーンで、他に必要なアイテムはないでしょうか?
- ウェディングなどの冠婚葬祭に使うアイテムなら、そのシーンに必要なアイテムは1つではないはずです。
- iPhoneケースを買うお客さんの何割かは、Air Podsケースも一緒に揃えたいと思っているかもしれません。
- レザークラフトの財布を買ったお客さんは、同じテイストで名刺入れも揃えたいと思っているかもしれません。
まずはあなた自身で、自分の作品の利用シーンをイメージしてください。
その上で、
- あなたのお客さんや、作品をお気に入り登録した人が、他にどんな作品をお気に入り登録しているか?
- その作品の商品ジャンルをAmazonで検索して、一緒にオススメされるアイテムは何か?
をチェックすると、お客さんが一緒に欲しがっているアイテムが垣間見えます。
極意5:日常使いできるラインナップも用意する
特定のライフイベント事に特化してしまうと、既存のお客さんからリピート購入してもらえなくなります。
例えば、ウェディングアイテムだけを販売している場合、お客さんがどんなに作品を気に入ってくれたとしても、その次に買う作品がありません。

2回目のウェディングアイテムとか考えたくないな
前述の通り、新規のお客さんを獲得するのは、リピーターを捕まえる5倍大変です。
物理的にリピート購入が起きない作品ラインナップになっているとしたら、それは自分で自分に足枷をつけている状態です。
ライフイベントに特化したポジションを取るのは、必ずしも悪いことではありません。「ウェディング専門の作家」というブランディングは、なかなか悪くないですね。
ただしライフイベント特化は、「ひっきりなしに新規のお客さんを捕まえられるなら」という条件がつきます。

基本的には、SNSをかなり頑張らないと厳しいだろうね
しかし、リピート購入の選択肢があるなら話は変わります。
あなたは、新規のお客さんを1人捕まえる度に、同時に未来のリピーター候補を獲得することになります。リピーター候補の数はどんどん蓄積されていくので、未来のあなたは、もっと楽に集客できるようになるのです。
ボクだったら、自転車操業のように、永遠に新規のお客さんを集める苦労はしたくありませんね。既存顧客のプールを有効活用して、リピート購入を促す方がずっと楽です。
そのためには、イベント専用のアイテムだけでなく、日常でも使えるようなアイテムもラインナップに据えておくのがベターです。
極意6:季節商品だけで埋め尽くさない
こういう作家さんはあまりいないと思いますが、「クリスマス」や「母の日」などの季節イベントだけに特化してしまうのは考えものですね。
例えば、クリスマスに特化してしまうと、「年商=12月の売上」になってしまいます。
もし大事な書き入れ時に、インフルエンザにでもかかったらどうするのでしょうか?特定の時期に稼働が集中してしまうのは、リスク以外の何物でもありませんね。
季節商品自体は売りやすい商材なので、もちろん攻めてOKです。その季節商品の「一本槍」にならないように注意しましょう。
極意7:シリーズものは強い

- 家具を同じブランドで集めたくなる
- お気に入りの服に合わせて、アクセサリーや靴も同じテイストで揃えたくなる
- ガシャポン人形をコンプリートしたくなる
こんな経験はありませんか?

あるぅー!
シリーズものを集めたくなってしまう心理は、「ディドロ効果」として知られています。
人間は、気に入ったアイテムを手に入れると、そのアイテムの雰囲気に合わせて、持ち物を統一したい衝動に駆られてしまうのです。
ボクは20代の頃、「valextra」というブランドがお気に入りでした。
- お札入れ
- 小銭入れ
- 名刺入れ
を、同じブランドのホワイトカラーで統一していました。
前の財布を落としてしまい、買い替えでvalextraの財布を買ったのですが、そのテイストに合わせて、名刺入れも新調した格好です。
別に名刺入れは替えなくてもよかったのですが、揃えたくなってしまったんですね。完全に「ディドロ効果」にハマってしまいました。
お客さんは、あなたの作品の世界観が気に入ったら、身の回りのアイテムを同じテイストで揃えたくなります。
ヒット作が出たら、そのヒット作のデザインを擦るわけです。ストーリー系のアパレルブランドの「supureme」は、BOXロゴのTシャツが当たったので、トレーナーにパーカーにと同じデザインを転用して、かれこれ30年以上擦り続けています。
実用品のシリーズ展開
- アクセサリー
→「ピアス」と「指輪」と「ネックレス」 - 革小物
→「財布」と「キーケース」と「名刺入れ」 - インテリア
→「テーブル」と「イス」と「本棚」
のように、実用品であればシリーズ展開は思いつきやすいですね。
「あなたの作品を、お客さんが実際に使用しているシーンの映像」を思い浮かべてください。
そこで一緒に写っているアイテムはなんでしょうか?
近くにあるアイテムはなんでしょうか?
非実用品のシリーズ展開
絵やオブジェのような非実用品であっても、シリーズ化は可能です。
- 同じ絵でも、「春ver」「夏ver」「秋ver」「冬ver」があれば、揃えたくなるのが人情
- 「ルフィ」のフィギュアを手に良いれたら、「ゾロ」や「サンジ」や「ウソップ」も欲しくなる
- 「不思議の国のアリス」の各シーンをモチーフにした作品なら、全シーン集めて順番に並べたくなる
非実用品は、そもそもが売りづらい。気に入ってくれたお客さんには、なるべく多くのアイテムを購入してほしいですよね。
単品・単発のアイテムとせず、シリーズ展開ありきで考えてみましょう。「東海道五十三次」を描いた歌川広重のように。
「全4種」とか「全3部作」として、「コレクション欲」を引き出すのです。
あなたの作品ラインナップをシリーズ化できれば、勝手にリピートの注文が入ってきます。ぜひ検討してみてはいかがでしょう?

1人のお客さんを獲得するだけで、1粒で何粒も美味しくいただける!
極意8:カスタマイズ性のある作品群
パッと見では意味がわからないかもしれませんね。これも「ディドロ効果」と関連します。
例えば、世間一般でカスタマイズ性のある商品とは、
- ミニ四駆
- シルバニアファミリー
- 鉄道模型
- 対戦型トレーディングカード
のようなもの。
複数のアイテムを、お客さんが自由に組み合わせて使うような商品ですね。個々の作品が独立しているわけではなく、組み合わせることで完成するような作品体系です。
新作が出るときは、いわゆる「新商品」というよりは、「新しいパーツ」が出る感覚になります。
普通の新商品(例えば、テレビなどの家電)は、いま使っているものがあれば不要です。特段、新商品を心待ちにするモチベーションはありません。
しかしカスタマイズ性のある商品だと、全アクティブ顧客が、新作を楽しみにする構図ができます。そうやってリピート率を上げて、LTVを引き上げられるわけです。

理屈はわかるけど、それハンドメイド作品で再現できるの?

もちろん!できるから話してるんだよ!
原宿でいつも行列ができていて、お店に入ることもなかなかできない「ゴローズ」というシルバーアクセサリーブランドがあります。
ゴローズは、ネイティブアメリカン(昔でいうところのインディアン)がモチーフのアクセサリーを展開しています。
例えばネックレスで言えば、基本となる「チェーン」があり、そこに「フェザー(羽)」や「矢じり」や「クロス」のようなパーツをつける。パーツの組み合わせは、お客さんが自由に選べる。フェザーを複数個つけるのもあり。
こんな具合に、ハンドメイド系に近い商材でも、カスタマイズ性で客単価を上げる手立てはあります。

ドール向けの洋服を作っている作家さんなんかも、真似できるんじゃない?
極意9:子供用/ペット用も用意
これも一種の「ディドロ効果」なのかもしれません(ディドロ効果強し!)が、お客さんはあるアイテムを気にいると、家族にもそのアイテムを持たせたくなります。
洋服でいうところの、「ペアコーデ」をしたくなる気持ちです。
ただ彼氏や奥さんのようなパートナーは、お互いのセンスがハッキリしているので、無理強いはしづらいですね。その矛先(?)が向かうのは、大抵は子供やペットです。
スニーカー好きの間では、自分と子供でお揃いのレアスニーカーを履いて、お出かけするのが流行っています。それをSNSにアップしたりなんかして。
ボクもスニーカー好きではありますが、娘に自分の趣味を押し付ける気はありません。娘が履きたいのは、キラキラして可愛いザ・子供靴ですからね。
ボクの個人的な感情は、脇に置いておきましょう。
昔は大人向けオンリーのサイズ展開だったNIKEのレアスニーカーも、今では、幼児・児童向けのサイズを用意しています。ラインナップを増やしただけで、子供用に新しい需要を掘り起こしたわけです。
子供用やペット用のラインナップを持っておくだけで、何割かのお客さんは、複数の作品を買っていくでしょう。

アップセル狙いには、ピッタリの施策!
極意10:1人が2個以上買う商品
あまり語られることがありませんが、世の中には、
- 1人が同時に1つしか持たないアイテム
- 1人が同時に2個以上持つアイテム
が存在します。
同時に1つしか持たない | 同時に2つ以上持つ |
---|---|
財布 | 洋服 |
スマホケース | アクセサリー |
結婚指輪 | 食器 |

あー、言われてみればそうだね
同時に1つしか持たないアイテムは、どんなに気に入っても、その1つを買ったらおしまいです。買い替えはあるかもしれませんが、2個目は買いません。
同時に2つ以上持つアイテムは、1個目が気に入れば、2個目、3個目の需要もあります。リピート購入されやすいのは、当然こちらです。
もちろん、「財布」や「スマホケース」のような、同時に1つしか持たないアイテムを売るなというわけではありません。ハンドメイドの主要ジャンルですからね。
ただそのままだと、単発で売っておしまいになってしまいます。他のテクニックを使って、リピート購入やクロスセルを誘発する作品ラインナップを心がけてください。
極意11. 2ステップマーケティング

高単価商材を扱う業界でテッパンなのが、「2ステップマーケティング」と呼ばれる手法。
高単価商材を売る場合、初めてのお客さんは、いきなりドンとは払えませんね。高い金払って失敗したくないからです。
そこで、
- 低単価商品から入ってもらい、
- 品質に納得させてから、本丸の高単価商品を売る
という2段構えで売る。
これで、高額商品への財布の紐の緩み具合が、大きく変わるわけです。

サプリや脱毛サロンで、初回だけもの凄い安い値段で売ってたりするよね
あれが1ステップ目に当たる

おー、あれか!めっちゃ既視感!
ハンドメイドは、必ずしも2ステップが必要なビジネスではありません。サプリや脱毛サロンのように、2ステップ目まで自然に連れて行く導線もないですし。
ただ、使えるか使えないかで言えば使えます。2万円の本丸を売るために、3000円の手頃な作品をラインナップに持っておく。こういう話ですね。
委託との相性もいい感じ
ハンドメイド作品の2ステップ戦略は、委託とも相性が良い。
置いてもらう店によりますが、委託先からは、暗に手頃な値段の作品を求められることが多いと思います(少なくともウチが委託やったときはそうだった)。
販売手数料を引かれたら、手元にはいくらも残らないかもしれません。けど、それで構わないわけです。
1ステップ目を踏ませるための委託なので、ここで稼ぐ必要はありません。本丸は、直販オンリーで売る高単価作品なので。
ラインナップの取捨選択と力の入れ具合

ここで終わっても全く問題ないんですが、いつもながら、余計な知識を投入してみようと思います。
ラインナップをどうやって選び、捨てて、どこに注力するか。そういったラインナップ運営の参考になる話です。
紹介する「PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメン)」は、企業が事業ポートフォリオを取捨選択するためのフレームワークです。

頭おかしくなりそうな横文字のオンパレード!

わーってる、わーってっるw
難しい話にはしないから大丈夫
PPMでラインナップを整理しよう

PPMでは、「市場の成長性(=伸び代)」「市場シェア率(=人気)」の、それぞれの高い低いで、事業ポートフォリオを4つに分類します
なお、企業にとっての「事業ポートフォリオ」は、ハンドメイド作家にとっては、「作品ラインナップ」と同じ意味になります。
- Star(花形)
市場成長率と市場シェアの両方が高い。次代のドル箱ではあるが、まだまだ競争の最中。引き続き投資が必要 - Cash Cow(金のなる木)
市場成長率は低いが、市場シェアは高い。ドル箱事業で、売上の柱。投資はさほど必要なく、ここで得た利益を、「花形」や「問題児」に再投資する - Problem Child(問題児)
市場成長率は高いが、市場シェアは低い。うまく持っていけば「花形」へ成長するが、外すと市場の旨みを享受できずに「負け犬」に落ちてしまう - Dod(負け犬)
市場成長率と市場シェアの両方が低い。今後収益を稼いでくれる見込みが薄いので、撤退することになる
ちょっと難しく聞こえますが、あまり深く考える必要はありません。
ざっくりと眺めて、「ふーん?分かったような、分かんないような?」くらいの感想で問題ありません。
PPMをハンドメイド販売に当てはめる

ハンドメイド販売に当てはめて、ゆるーい感じで考えてみます。
「金のなる木」を目指そう
ラインナップとして1つは欲しいのが、「金のなる木」ですね。特別がんばらなくても注文が入ってくるような、あなたにとっての定番作品です。
多くの場合、この「金のなる木」に該当する作品は、需要に寄せた作品だったりします。要するに、「売れ線」の作品です。
もう飽きてしまって、作って楽しいものではないかもしれません。しかし、この「金のなる木」のおかげで、売上が安定し、生活が安定し、心理的安全を確保できます。
もう作品としては完成しているので、注力する必要はありません。注文が来たら売って、作って補充して、のルーティーンみたいな感じですね。

どんな攻めた作品を作りたいとしても、まずは1つ売れ線を持っておくこと
「花形」にリソースをかけよう
1番注力することになるのは、「花形」にあたる作品です。今伸びている、あなたにとって最もアツい作品ですね。
日々作品をブラッシュアップします。SNSで積極的に紹介するのもこれ。場合によっては広告を使って露出を増やしても良いですね。
そうやって、次なる盤石な「金のなる木ポジション」を目指すことになります。
「問題児」の育成も
花形作品に注力しつつも、余力があれば、次の花形候補の新作にも着手しましょう。PPMでは、「問題児」にあたります。
この新作は、まだお客さんに評価される前。まだ売れるかどうかはわかりません。ウケずに、「負け犬」に落ちてしまうこともあります。
それでも、今売れている「金のなる木」や「花形」も、いつか売上を落としてしまうかもしれません。そうならないよう、やはり新作の弾は、常に込めておくべきでしょう。

注力具合(主に時間と脳の)としては、「花形」>「問題児」>「金のなる木」
勇気を持って「負け犬」を落とす
企業の場合は、事業を持っているだけでコストがかかります。潔く閉じるのが正しいでしょう。しかし、ハンドメイド作品は、置いておいてもどうってことありません。
ならば、「負け犬」を無理にラインナップから外さなくても良いのでは?と思うかもしれませんね。まぁ、それも1つの考え方です。
ただ、冒頭でも話している通り、ラインナップが多すぎる弊害もあります。ジャンプの掲載作品と同じで、常に最強のラインナップだけで残しておくのが理想です。
負け犬作品を残しておけば、その材料も調達を続けなければなりません。サイズが違えば、梱包なども専用に取っておかなければなりません。地味なコストはあるわけです。
どうせ売れないなら、「枯れ木も山の賑い」と思わず、バサっと切ってしまうのが良いでしょう。在庫が捌けたら終売にするでも良いですけどね。
まとめ

「売れる作品の作り方」は、よく聞く話だけど、「売れるラインナップ」の解説は少ないよね
だから、取り上げてみたよ

1つの作品を企画するのとは、また違う視点が必要だったね!
この記事をまとめます。
売上最大化には「リピーター獲得」が近道
- 新規顧客の獲得は、リピーター獲得の5倍大変
- リピート購入が発生する作品ラインナップとすべし
- 多すぎても少なすぎてもNG。常にベストメンバーをラインナップに据える
アップセル/ダウンセル/クロスセルで売上を最大化しよう
- アップセル
上位版の作品を用意することで、商品単価をアップさせる - ダウンセル
廉価版を用意しておくことで、予算が合わないお客さんを取りこぼさない - クロスセル
関連する別の作品を一緒に売って、購入点数を増やす
売上を最大化する作品ラインナップの極意
- 幕の内弁当にならない
統一感のある作品ラインナップが大前提。何屋さんかハッキリ分かるラインナップであるべき - ギャラリーは最低限埋めておきたい
できれば9種類は、作品ラインナップとして持っておきたい - 松竹梅の3グレード
同じ作品で3段階を作ると、アップセルとダウンセルが同時にできる - 同じ目的で使う商品群を網羅する
1つの目的に必要なアイテムが複数ある場合、お客さんはまとめて買いたいと思っている - 日常使いできるラインナップも用意する
ウェディングなどのライフイベントに特化してしまうと、リピート購入される作品がない - 季節商品だけで埋め尽くさない
特定の季節に売上が集中してしまうと、リスクが高い - シリーズものは強い
気に入ったアイテムを手に入れると、周りのアイテムも同じテイストで揃えたくなる - カスタマイズ性のある作品群
各作品が単体で成立しているのではなく、いくつかのパーツを組み合わせることで完成するような作品体系にする - 子供用/ペット用も用意
気に入ったアイテムは、子供やペットにも与えたくなる - 1人が2個以上買う商品
財布のような1度に1つしか持たない作品よりは、アクセサリーのような何個も持つような作品の方がリピートされやすい - 2ステップマーケティング
高額作品はいきなり手が出しづらいので、手に取りやすい金額の作品をエントリー商品と位置付ける
- 幕の内弁当にならない
- ギャラリーは最低限埋めておきたい
- 松竹梅の3グレード
- 同じ目的で使う商品群を網羅する
- 日常使いできるラインナップも用意する
- 季節商品だけで埋め尽くさない
- シリーズものは強い
- カスタマイズ性のある作品群
- 子供用/ペット用も用意
- 1人が2個以上買う商品
- 2ステップマーケティング
新規のお客さんを捕まえてくるのって、すごく大変なんですよね。
でも一定の売上(例えば月30万円)を上げるのに、新規のお客さんか、既存のお客さんのリピートかは問いません。どっちを狙っても良いのです。
もしあなたの作品ラインナップが、リピート購入されるように設計されていれば、集客はずっと楽になります。
1人の新規のお客さんを捕まえるごとに、あなたの既存のお客さんは増えていきます。ある一定の量に達すれば、リピート購入だけで生活できる水準に到達するでしょう。
これは、常連が入り浸るスナックに似ていますね。新規の集客コストをかけずとも、安定した売上が入ってきます。今よりもっと、制作に時間をかけることも可能でしょう。
もしあなたが初心者作家なら、まずは1つ、売れる作品を作ることに集中すべきです。そして、1つ当てたら、次は売れやすいラインナップも考えてみてくださいね。
個人的には、Appleの商品ラインナップはすごく参考になります。多すぎず、少なすぎず、アップセル・ダウンセル・クロスセルに対応した、計算されたラインナップです。
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