「成功の秘訣は行動力!」というフレーズ。これまで何度、耳にしたことでしょう。
しかし、「そうだよな、行動力が大事だよな…」と理解したところで、重い腰を上げることはできたでしょうか?
当サイトはハンドメイド作家向けです。多くの作家は、こんな悩みを抱えている人が多いのではないでしょうか?
- 作品を売ること自体に悩んでいる
- 新作を出して良いものか悩んでいる
- 値上げすべきか悩んでいる
- イベント(マルシェ)に出展するか悩んでいる
- SNSを始めようか悩んでいる
- ライブ配信をするか悩んでいる
- 役に立ちそうな本を買おうか悩んでいる
- 専業作家になるべきか悩んでいる
あるあるだよねぇ
実は、ボク自身も典型的な行動できない人間でした。子供の頃から、もの凄くビビリな性格です。石橋を叩くだけ叩いて、最後まで渡らない人間です。
しかし、そんな臆病だったボクも、
- 10年勤めた大企業を辞めて独立した(しかも妻子持ちで)
- パートに出ようとしていた奥さんに、専業ハンドメイド作家を勧めた
- 資産の9割を投資に回している(危ない投資じゃないよ)
と、高い行動力を発揮できました。
いまは、大体のことは即断即決→即行動です。
SUUMOで賃貸物件を見つけて、12時間後に引越し決定したこともあったよ
勘違いさせてしまったかもしれませんが、ボクは今でも臆病のままです。超保守的です。三つ子の魂なんとやら。ビビリなガキが、そのまま大人になっただけです。
そんな臆病なままのボクが、どうしてこんなに行動できるようになったのか。その理由を知りたくありませんか?
魔法の正体をお教えしましょう。
それは、「リスク許容度」です。自分の「リスク許容度」をハッキリ理解している状態は、さながら「人生の物差し」のように機能します。
どんな悩みも葛藤も、この魔法の物差しに照らし合わせれば、瞬時に行動すべきか否かがわかるのです。
この記事は、ホントは行動で人生を変えたいけど、どうしても体がついてこない、「やる気がある臆病さん」に向けて書いています。
この記事を読めば、これまで重かった一歩を踏み出せるようになります。どんどん前へ進むあの人を、横目で「羨ましい」と思う人生はもう終わりにしましょう。
精神論では行動できない
ボクは人生のあらゆる場面で、「行動力が大事!今すぐ行動しよう!」と言われ続けてきました。きっとあなたもそうだと思います。
しかし、その瞬間は一歩踏み出せても、二歩目、三歩目とその先が続きません。精神論じゃ体は動かないんですね。
しかし、いつもサッと行動に移して成功を掴み、どんどん前に進んでいく人もいます。
どうやら人間には、
- 先天的に行動力がある「勇敢タイプ」
- 先天的に行動しない「臆病タイプ」
の2つがいるようです。
「勇敢タイプ」は生まれながらに行動力がある
世の中には腰の軽い人がいます。バックパッカーになったり、学生起業したり。ナチュラルにそういう行動が取れる人は、きっと前者の「勇敢タイプ」なんでしょう。
彼らのご先祖は、大昔の戦場で、単騎で敵陣に突っ込むようなタイプだったのかもしれませんね。
実世界を見る限り、割合としては少数派だと思います。
話を聞いていると、多くの成功者やインフルエンサーは、こっちのタイプみたい
「臆病タイプ」は精神論じゃ行動できない
ボクは間違いなく後者の「臆病タイプ」です。きっとあなたもそうですね。というより、ほとんどの人はこっちでしょう。
われわれのご先祖は、戦場でブルブル震えて、道に迷ったふりをして敵兵を避け続けていたタイプなのかもしれません。
これは遺伝子レベルから来る性格の話です。「性格」と言うと、気持ちの問題に聞こえてしまいますが、性格とは心の「性質」なので、気合いで覆すのは難しいでしょう。
- 体質的にお酒の苦手な人に、「とにかく飲めば、飲めるようになるよ!」というアドバイスは的を射ているでしょうか?
- アスペルガー症候群の人に、「相手の気持ちを考えてしゃべれよ」と言っても、酷な話でしょう。
インフルエンサーの方は、「いいから行動しろ!」としか言いません。彼らは勇敢タイプなので、それで行動できると思っているのです。
しかし、生まれながらに臆病で行動できない性質を持った人に、ただ行動しろと言っても変われはしません。
インフルエンサーの人達は、根っからの臆病者の気持ちがわからないんだろうね
「目標」+「リスク許容度」=「行動力」
人の行動力は、
- 「目標」
- 「リスク許容度」
の両輪で決まります。この力学を理解しましょう。
目標=アクセル
ライオンって、いつもゴロゴロしてるイメージがありますよね。肉食動物は、お腹いっぱいのときは、獲物が目の前を横切っても無反応なんです。
人間にあって、ライオン(というより人間以外の動物)にはないもの。それが、「目標」です。
目標がない人間は、動物と同じ。エネルギーを消費してまで行動すべき理由がありません。だから、食事とライスワーク(メシ食うための仕事)以外することがないのです。
人間を車に例えるなら、「目標」は「アクセル」の役目を果たします。まずは、未来に叶えたい明確な「目標」を持つことが、行動力の源泉になってくるでしょう。
人生は、ボーッと生きるには長いですが、何かを成そうとするには随分と短いですね。誰しも目標を意識すれば、お尻にジリジリした感覚を覚えるはずです。
リスク許容度=ブレーキ
しかし、「目標」があっても、前に踏み出せない人達がいます。
やると決まれば行動できるが、その決心ができないのでオロオロと立ち往生している。根が真面目な人(ボクもそう!)ほどこの傾向が強いでしょう。
厳密には、行動力がないのではなく、決断力がないのです。
そう。臆病なあなたに足りないのは、決断する力なんだ!
そんなあなたに必要なのが、「リスク許容度」の理解です。
後ほどキチンと解説しますが、「リスク許容度」とは、悪い可能性をどこまで許容して、どこからは受け入れないかを線引きすることです。
決断できない臆病な人は、総じて「うまくやろう」とします。本来なら失敗を許容できる程度のリスクなのに、上手にこなせる確信が持てるまで動かないんですね。
「リスク許容度」は、車に例えるなら「ブレーキ」です。
なぜ行動力の話をしているのに、ブレーキが必要なんだ?
よく考えてみてください。
ブレーキの壊れた車で、目一杯アクセルを踏めるでしょうか?
ブレーキがあるからこそ、安心して一歩を踏み出せることに気が付きますね。あなたが臆病で決断・行動できないのは、ブレーキがないからなんです。
ブレーキがないから、ちょっとアクセルを踏み込むのも怖くてしょうがない。だから、さっさと行動すれば良いものを、うまくできる確信が持てるまで保留するのです。
この記事のテーマは、あなたに「リスク許容度」という名のブレーキを与えること!
臆病なあなたの背中を押す「リスク許容度」とは?
改めて、あなたの背中を押すのは、「リスク許容度」です。
しかし、「リスク許容度」とは、わかるようなわからないような言葉。ここで、紙面を割いて説明しましょう。
そうそう、「リスク許容度」って、何のことかイマイチわからない!
小学生でもわかるように解説するぜ!
そもそも「リスク」とは?
「リスク許容度」の前に、まず、「リスク」という言葉について説明が必要でしょう。
「リスク」と聞くと、「危ないこと」というイメージが付きまといますが、本来の意味は「不確実性(この先にどう転ぶかがハッキリしないこと)」です。
そして不思議なことに、リスクの大きさとリターンの大きさは、必ず比例します。投資でも、ビジネスでも、生き方でも。これは世界を支配する法則の1つのようです。
「リスクが大きい」とは、
「上手くいけば大きなリターンを得られるが、下手をすると大きな損害を被る。どっちに転ぶかは、現時点では確信が持てない」という意味です。
反対に、「リスクが小さい」とは、
「高い確率で上手くいくものの、小粒なリターンにとどまる。万が一下手をしても、小さな損害で済む」という意味になります。
「リスク許容度」という名の線引き
そして、肝心の「リスク許容度」とは何ぞやを説明しましょう。
読んで字の如く、「どこまでのリスクを許容するか?」という線引きの話です。一般的には投資の世界で用いられる用語ですね。
- うまくいかなかった場合に、どれほどの損害までは受け入れるか?
- 反対に、どれ以上の損害は断固として拒絶するか?
という境界線を、自分の中でハッキリ持つということです。
そう難しい話ではありません。
決断できずに、迷ったり悩んだりしたら、
- この行動は、最悪の場合にどれほどの損害を被るか?
- 未来の自分は、その最悪の損害を受け入れられるか?
- 「YES」ならGO。「NO」ならNOT GO
の3ステップ考えれば良いのです。
どう?シンプルな考え方でしょう?
うん!毎回、胸に手を当てて考えてみよう!
(余談)インフルエンサーに独身者が多い理由
守るべき家族がいるかどうかは、リスク許容度に大きく関わってきます。
もし家庭があり、子供がいれば、自分はどうなっても良くても、家族は何としても守りたいと思うでしょう。結果的に、大胆なリスクは取れなくなります。
一方で、独身者なら自分が我慢すれば、どこまで身をやつしても構わないと思う人もいるでしょう。こういう人は、大胆なリスクも取りにいけます。
成功しているインフルエンサーを観察してみてください。恐らくほとんどが、活動開始時には独身(あるいは結婚していても子なし)のケースが多いはずです。
もしあなたが家庭を守る責任のある人なら、インフルエンサーが言う「わたしにできたんだから、あなたにもできる!」という言葉を真に受けてはいけません。
前提となるリスク許容度が違うのですから。あなたが取れるリスクと、かつてインフルエンサーが取ったリスクは、大きさが釣り合っていないのです。
(参考)筆者の「リスク許容度」と「起こした行動」
さてここで、自他ともに認める臆病で、生まれながらに腰が重いボクの経験をお話ししましょう。
ボク自身はハンドメイド作家ではありませんが、ボクの決めた「リスク許容度」は、きっとあなたの参考になるはずです。
筆者の「リスク許容度」
ボクが決めた「リスク許容度」、つまり、「超えてはならないギリギリのライン」は、「家族の命が危険にさらされず、屋根のある家で暖かい飯が食べられること」です。
ここまでは妥協できます。これ以上は死守しなければなりません。
- 500万円の借金をして飲食店を開業する
- 危険な中東エリアや中国へ海外勤務する
- 仮想通貨に全資産を突っ込む
は、ボクにとっては取れないリスクです。明確に「NO」な行動です。
逆にチャレンジに失敗した結果で、
- 毎年海外旅行に行けなくなる
- 都心に住めなくなる
- 趣味のスニーカーが買えなくなる
は、ボクにとっては受け入れられるリスクです。
あくまでボクの例なんだけどさ、みんな遠からずなんじゃないの?
筆者の「起こした行動」の例
自分のリスク許容度を決めた結果、次のような決断と行動をしました。
- 10年勤めた大企業を辞めて独立した(しかも妻子持ちで)
- パートに出ようとしていた奥さんに、専業ハンドメイド作家を勧めた
- 資産の9割を投資に回している(危ない投資じゃないよ)
多くの人から見れば、かなり行動力がある人に見えますよね。
これらの決断を支えた思考プロセスを紹介するよ!
10年勤めた大企業を辞めて独立した
ボクは独立する前は、東証プライム(かつての東証一部)上場企業に勤めていました。社内評価も上々で、同年代の平均年収の倍はもらっていたと思います。
でも、33歳でスッパリやめました。長女が1歳か2歳のときです。それまでのキャリアを活かした転職ではなく、完全に0からの独立です。
反対する人もいましたが、ボクのリスク許容度は、究極的には家族の生活さえ立ち行けばそれでOKです。
- 大企業のサラリーマンというキャリアを捨てるとか
- 収入が半分以下に下がるかもしれないとか
- 生活費に困って実家を頼らなきゃいけないとか
は、受け入れられるリスクです。だからこそ、前に踏み出せたんですね。
しかし、ボクは根っからの慎重派。独立によって、家族を路頭に迷わせるわけにはいきません。
まず、サラリーマン時代に貯めた貯金を比較的安全な投資で運用し、「投資益+バイト程度の収入」があれば、家族を養えるという状態まで持っていきました。
かつ、副業でフリーター程度の収入を稼げるようになった上で、決断しました。
ボクの中では、ただの勢いじゃなく、十分に石橋を叩いた上での決断だったんだ
パートに出ようとしていた奥さんに、専業ハンドメイド作家を勧めた
ボクの奥さんは、長女が1歳になった頃、子供を保育園に預けてパートに出ようとしていました。
ホントはハンドメイド作家になりたかったんですが、稼いだ経験もない中で、そんな自由は許されないと思ったのでしょう。
しかし、パートに出たところで、扶養範囲内は年103万円までです。月8万円そこそこの収入にしかなりません。長女が小学校に上がるまで5年間として、大体500万円ですね。
仮に奥さんが5年間全く稼げなかったとして、失うのは、パートに出ていれば受け取れたであろう500万円の機会損失です。
生活費なら、ボクだけでも何とかやりくりできる状態になのに、たかが500万円のために、奥さんの夢にフタをするのか?
そう考えたら、答えは明白でした。
「たかが月8万のためにパートなんてやらなくていい。ホントにやりたかったことにチャレンジしてほしい」
と、奥さんに伝えました。
資産の9割を投資に回している
ボクは資産の9割を、株式インデックスに投資しています(*みんなに同じ投資手法を推奨するという意味ではないですよ)。
インデックス投資は、幅広い企業に分散投資できます。どこかの企業が倒産したからといって、資産が紙屑になる心配はありません。
というわけで、株式投資の手法としてはリスクが低い部類です。それでもリターンは年平均5〜10%程度を見込めます。
インデックス投資のリスクは、個別企業の動向ではなく、もっぱらリーマンショックやコロナショックのような、世界全体に波及する経済危機です。
過去のデータから、どれくらいのダウンサイドが見込まれるかというと、
- 一時的に資産価格が半分になる
- 元の価格に戻るまでに5年ほどかかる
といったもの。ここは覚悟しなければなりません。
逆に言えば、これさえ受け入れられれば、年平均リターン5〜10%をゲットできるというわけです。これはボクにとっては受け入れるリスクです。
ただし、買った直後に資産が半分になるのは避けたかったので、ドーンと一遍に買わず、2年近くに渡って購入タイミングを分散させました。
今振り返れば、最初に全額投資にぶち込んでいたら、資産はさらに倍になっていたでしょう。しかしそれは結果論。リスクを理解しての行動だったので、納得しています。
ハンドメイド作家が悩んでいる行動はどうか?
さて、あなたが行動に移せずに悩んでいるのは、どんな事柄でしょうか?
- 作品を売ること自体に悩んでいる
- 新作を出して良いものか悩んでいる
- 値上げすべきか悩んでいる
- イベント(マルシェ)に出展するか悩んでいる
- SNSを始めようか悩んでいる
- ライブ配信をするか悩んでいる
- 役に立ちそうな本を買おうか悩んでいる
- 専業作家になるべきか悩んでいる
ぜひ、胸に手を当てて考えてみてほしい
上手くいかなかったときに、あなたの身に降りかかる災いはどの程度でしょうか?
ボクはあなたに、一か八か、一世一代の大博打を仕掛けろなんて言いません。外したときの責任を取れませんからね。
しかし、自分のリスク許容度を理解して、受け入れられる範囲で行動することは、強く推奨できます。長い目で見れば、必ず大きなリターンを得られることを約束します。
作品を売ること自体に悩んでいる
これからハンドメイド作家になろうという人は、そもそも作品を売ること自体に悩んでいます。
- 元々趣味で作っていた作品に、お金を払ってもらって良いのだろうか?
- 誰も買ってくれなかったらどうしよう…
ってな具合ですね。
まず、お客さんは、欲しけりゃ買うし、欲しくなければ買わないだけ。
チャンレンジに失敗した場合のリスクは、「ただ買われない」というだけの話。あとは、制作にかかった材料費と時間が持ち出しになるくらいでしょう。
これは、あなたにとって、耐え難いほどの責め苦なんでしょうか…?
駆け出しの作家なら、失うものなど何もない!
新作を出して良いものか悩んでいる
すでに一定の活動をしている作家さんが、手元で温めている新作を出すのに躊躇しているケースもあるでしょう。
これは確かに、真っ当な悩みと言えます。
なぜなら、その新作の出来によって、既存のファンを失望させてしまうかもしれないからです。ビジネスライクに言えば、1番の収入源を失う恐れがあるからです。
しかし、このケースはロジカルな整理が必要だ!
ここで問題となるのは、「新作が売れないこと」ではなく、「新作によって、ファンを失望させること」です。
ファンが失望するのは、あなたがブランドイメージに反する新作を発表したときです。
ブランドとは、言い換えれば「約束」です。ブランドが、お客さんと交わしている約束を破ったとき、ファンは失望するのです。
- Appleがダサい新商品を発表したら
- ハイブランドが廉価な新作を発表したら
- 清純派アイドルがゲス不倫をしていたら
熱心なファンは失望するでしょうね。
「わたしが好きだった、〇〇(ブランド名)はもう死んだ!」と。
逆に、ブランドイメージに則った意欲作で、攻めた結果の失敗作なら、それは受け入れてもらえます。「欲しくはないけど、らしさは感じたよ!」と言ってもらえます。
Appleも売れずに撤退した商品はいくつもありますし、ハイブランドも売れ残り商品はたくさんあります。しかし、それでもブランドは傷つきません。
あなたが、あなたのブランド(約束)を守り続ける限り、ファンは離れません。
この事実を理解している限り、新作発表のリスクは、「ただ売れない」というだけのこと。しかし売れるかどうかは、世に出してみないと分からないので、迷わずGOです。
値上げすべきか悩んでいる
いま売れている作品を、値上げするのに悩んでいる。
ハンドメイド作家の多くは、はじめ安すぎる値段をつけています。ほぼ全ての作家さんが、いつかはぶち当たる壁ではないでしょうか。
しかし、利益が出ない値段で売っていても、あなたの生活費の足しにはなりません。薄利のまま生産数を増やせるなら別ですが、そうはいかないのがハンドメイド。
あなたが作家活動を続けていくためには、利益の出る値段で売らざるを得ません。つまり、値上げしないという選択肢など存在しないのです。
さて、値上げした場合のリスクは何でしょうか?
買ってくれるはずだったお客さんが、買わなくなってしまうかもしれませんね。
でも、全員ではないでしょう。5,000円の作品を8,000円に値上げしたとして、いきなり誰も買わなくなるとは考えづらいです。
それに、値上げしようがしまいが、お客さんの欲しい気持ちには変わりありません。どうしても売れなければ、元の値段に戻せば、また以前のように売れます。
ただボクの経験上、一度値上げした作家さんは、基本その後も値上げしたまま
売れずに、元の値段まで値下げし直したケースは聞いたことがないな
イベント(マルシェ)に出展するか悩んでいる
イベント(マルシェ)への出展は、なかなか大変ですよね。
仮に、東京ビッグサイトのイベントに出展するなら、
- 2日間で3〜4.5万円程度の出店料
- まとまった数の作品を準備
- 作品を発送
- 什器などでブースを準備
- (遠方からなら)ホテルを手配
- 決済手段や釣り銭を準備
- (人によっては)慣れない接客
などなど。これはなかなか骨の折れる作業です。
とはいえ、直にお客さんの反応を見れたり、よその人気作家さんの所作を間近で見れたり、独特の空気感を味わえたりと、様々な魅力がありますね。
それを理解しているからこそ、「いっちょ出てみようか?」と悩んでいるのでしょう。
では、イベント出展での最悪のケースは何でしょう?
1個も売れず、出展料や交通費がまるまる赤字になるってところでしょう。万円単位の出費にはなりますが、それはあなたにとってどれほどのダメージでしょうか?
絶対に受け入れられない、何としても避けねばならないほどの出費でしょうか?
50万円の赤字ならキツいけど、5万円はそんなにかなぁ?
興味があるなら、1度重い腰を上げてみてはいかがでしょうか。1回行ってみて、「もういいや」と思えば、次回以降は出なければいいだけの話です。
SNSを始めようか悩んでいる
SNSはすっかり社会に浸透しましたが、SNSに触れない人生を送っている人も、まだまだたくさんいます。むしろ、SNSしない人の方がまだ多いんじゃないですかね?
ハンドメイド作家になって、初めてSNSを触れる人も結構多いと思います。まさに、ボクの奥さんがそうでした。
よく知らないSNSの世界に足を踏み入れるのは、ちょっと足がすくむかもしれません。
しかし、SNSが上手に使えなかったとしても、誰にも見られず、誰からもいいねをもらえず、誰からもフォローされないだけです。あなたに何らダメージはありません。
失敗しても、完全にノーダメージだ!
力の入れようは人によって違うだろうけど、やらないって話にはならないんじゃないかな?
ただ、ネットリテラシーの問題はあります。
プライベートを曝け出すのは危険ですし、おかしな発信が炎上すれば、「デジタルタトゥー」としてネット上に永遠に刻まれることになります。
SNSは不特定多数の人の目に触れても問題ない情報のみ発信しましょう。いい大人なら理解していると思いますが。
ライブ配信をするか悩んでいる
ライブ配信をすべきか悩んでいる作家さんが恐れているのは、インディーズバンドの惨めな初ライブのようになることでしょう。
聞いてくれるのは数人、下手したら0人。慣れない進行でしどろもどろ。盛り上がりもせず、締まりもせず、もちろん売上は上がらない。
何だか、赤っ恥をかいた気持ちになりますね。
ですが、それが何だというのでしょうか?
道ゆく人に奇異な目で見られる路上ミュージシャンよりも、よっぽどハードルは低いじゃないですか。
初めての演劇に怖気付いている我が子に、どんな言葉をかけるかな?
「最初から上手くできる人なんていないよ!」って声かけるかな
あ、大人も同じか
役に立ちそうな本を買おうか悩んでいる
本だけでなく、ツールやセミナーなどなど、有料コンテンツ全般への投資に関する話です。
「気になるけど、役に立たなかったらどうしよう?」と、お気に入りやカートに入れたまま、お預けになっているものはありませんか?
本で言えば、出費は1,000〜3,000円程度です。失って困るほどの金額でしょうか?
もちろん、無駄遣いしまくれと言っているわけではありません。しかし、買ってみようかと悩んでいる時点で、リターンの期待値はそれなりにあるわけでしょう?
じゃあ、さっさと買えばいいじゃないですか。中にはハズレもあるでしょうが、トータルでは払った金額以上のリターンが返ってくるはずですよ。
専業作家になるべきか悩んでいる
別に本業があるが、専業ハンドメイド作家として独立したい。でも、安定した職を捨てて、不安定な専業作家になるのは怖い。
これは足がすくみますね。さすがに、気軽にGOとは言えません。
ただ、こういう考え方は、一度してみても良いのではないでしょうか?
- 今の職を捨てて、ハンドメイドも上手く行かなかったとしても、さすがにバイトはできるだろう。生活費は、バイトの給料でも賄えるだろうか?
- 実家に戻れば、生活費は半分くらいで済む。上手く行かなかったときは、実家に頼る選択肢はあるだろうか?
- あなたが1円も稼げなくても、他の収入源によって生活できる環境か?
もし答えが「YES(受け入れられる)」なら、あなたが本当に生きたい人生にチャレンジしてみても良いと思います。
軽々しくは言えないけどさ、専業作家になるなら、いつかは決断することになるんじゃない?
最後に:ほとんどの悩みは取るに足らない
時を遡って16世紀。大航海時代のヨーロッパ人は、当時宝石よりも高価だったインドの香辛料を目指して、大西洋を渡りました。
当然、命の保証はありません。それに、当時はまだ地球球体説が定説でない時代。ひょっとすると、大西洋の先は地球の果てで、崖になっている可能性もあったわけです。
こんな危険な旅なら、大いに悩んで決断した方が良いでしょう。ボクなら、悩むまでもなく行きませんがね。ビビリですから。
さて翻って、あなたが一歩踏み出せずに悩んでいるのは、一体どんな行動でしょうか?
絶対とまでは言いませんが、多くのハンドメイド作家が右往左往している悩みの多くは、実に取るに足らないもの。
例えるなら、こんなイメージでしょうか。
あなたは、海で遊ぶためにビーチを目指しています。
しかし海岸線に沿って、背の高い堤防がずーっと続いています。向こう側は見えません。きっと向こうにビーチがあると思うのですが…。
すると、堤防の向こう側へ続く歩道橋が見えてきました。はたしてビーチまで続いているかは分かりませんが、その可能性は十分ありそうです。
ここで、あなたは立ち止まって考えます。
- この歩道橋を渡るべきだろうか?
- それともやめておくべきだろうか?
はて、どうしたものか…?
どう感じたでしょうか?
もし狙いが外れて、歩道橋の先がビーチに続いていなかったとして、あなたが被る損害はどのくらいでしょう?
- 命を取られることはありません。
- 痛みに苦しむこともありません。
- 身包み剥がされて、無一文で放り出されることもありません。
無駄足を踏んで、ちょっと疲れるくらいの話。この程度のリスクで、なぜ立ち止まって悩む必要があるのでしょうか。
「どうしよう」と思ったら、まず最悪のケースを想像してください。それはどのくらい、受け入れ難いものでしょうか?
もし取るに足らないと気づいたなら、立ち止まっている時間がムダです。
転んだって大した傷にはならないなら、思い切って一歩踏み出してみて!
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