現役専業ハンドメイド作家の奥さんのマーケティングやってます♪
ハンドメイドの作品名は15〜30文字ほど。これくらいなら文章が苦手な人でも、苦労せずに書けそうですね。
5分くらいでサクッと作品名をつけている作家さんが多いのではないでしょうか?
でも気づいてる?それメチャクチャもったいないよ
テキトーじゃダメなんだろうなと思ってたけど、やっぱダメなのか
マーケティング目線で見ると、作品名は「ある重要な役割」を負っています。
作品名は、お客さんに買ってもらうための1番最初の関門です。ここでお客さんの目にと回らないとその先に進めません。
もしあなたの作品が売れないとしたら、その理由は作品が悪いのではなく、作品名が悪いからかもしれませんよ?
というわけで作品名は、作品説明文と同じくらい頭を捻って考えるべき!
とはいえ、文章が苦手な作家さんは、どんな言葉を選べばわからないですよね。学校では教えてくれませんから。
でも大丈夫。作品名の付け方にセンスは入りません。すでに体系化されたコツがあります。
ボクは奥さんのハンドメイドの文章回りをサポートしていますが、元々はWEBメディア運営が本業です。コピーライティングやSEO(検索エンジン対策)は、そのまま作品名に応用できます。
この記事を読めば、お客さんが「おっ!」と思わず覗きたくなる作品名がつけられるようになります。ぜひ最後までお読みください。
minneとCreemaを想定した記事だけど、補足でネットショップのケースにも触れているよ
【マーケティング目線】作品タイトルの役割とは?
マーケティング目線で見ると、作品名には2つの役割があります。どちらも売上に直結するとっても大切な役割です。
作品タイトルの役割
- インプレッション(表示回数)を増やす
- クリック率を向上させる
逆に言うと、どちらの役割も満たさないワードは、ムダに字数を使うことになるから避けなければなりません!
役割①:インプレッション(表示回数)を増やす
作品名の1番の役割は、minneやCreema内の検索に引っ掛かるようにすることです。
検索に引っ掛かることで、より多くのお客さんの目に止まるようにする役割です。マーケティング風に言えば、「インプレッション(表示回数)」を稼ぐためです。
もし検索に引っかからないと、お客さんはあなたの作品に辿り着くことができません。
検索エンジンに見つけてもらいやすくする施策は、「SEO(検索エンジン最適化)」とも呼ばれている
一般的にはGoogle検索が対象だけど、プラットフォームごとにSEOは存在するよ
ハンドメイド作家は、SEO対策のテクニックに力を入れるべきではありませんが、作品名は流石に気にした方が良いです。
役割②:クリック率を向上させる
作品名は、コピーライティングで言うところの「キャッチコピー」に当たります。
キャッチコピーとは?
キャッチコピーとは、広告で1番大きな文字で書かれている掴みのメッセージのこと。お客さんの目を奪い、広告本文を読ませるためのメッセージ。
YouTubeのサムネイルやブログのタイトルもキャッチコピーに当たる。
ネットビジネスにおけるキャッチコピーの役割は、クリックした先にある販売ページを見せること。マーケティング風に言えば、「CTR(クリック率)」を上げることです。
ハンドメイドなら、検索結果の一覧から作品詳細をクリックさせる役割を果たします。
作品名でお客さんを釣れないと、「クリックされない→作品詳細ページが見られない→売れない」となってしまいます。
CTR(クリック率)の計算
- 表示回数:1,000回
- 閲覧数:11件
- CTR:1.1%
もしCTRが0.5%だったとしたら、1%に引き上げるだけで、売上は2倍になるという寸法です。
手順①:検索キーワードを決める
作品名には、必ず検索キーワードを含めましょう。
お客さんがあるキーワードで検索をかけると、「作品名や作品紹介文に、そのキーワードが含まれている作品」が検索結果に表示されます。
そしてSEOの基礎知識として、本文よりもタイトルに含まれるキーワードの方がウェイトが重いです。
後から紹介する+αのフレーズはナシでも通用する。でもキーワードは含めなきゃスタートラインにも立てないよ!
ハンドメイド作品の検索キーワード
ハンドメイド作品の検索キーワードは、ほぼパターンが決まっています。
キーワードタイプ | キーワード例 |
---|---|
商品カテゴリー | ピアス、スマホケース、名刺入れ、Tシャツ |
カタチ | がま口、手帳型、ショルダー、ハート |
色 | ゴールド、シルバー、赤、レッド、クリア |
素材 | 革、レザー、レジン、オーガンジー、パール、コーデュロイ、バラ |
大きさ | 大ぶり、大きい、ロング、長袖 |
重要なメリット | 金属アレルギー対応、電子レンジOK、名入れ可能、オーダーメイド |
雰囲気 | シンプル、フォーマル |
利用シーン | 結婚式、ウェディング、卒園式、入学式、卒業式、七五三 |
季節 | 春、夏、秋、冬、春夏、秋冬、ハロウィン、クリスマス |
ターゲット属性 | 子供、小学生、ママ、犬、メンズ、レディース |
これらの組み合わせで、キーワードを拾っていきましょう。
「商品カテゴリー」は必須。「指輪・リング」のように呼び方が複数ある場合は、両方つけておくとキーワードを拾いやすくなります。
「重要なメリット」がある場合は、優先的に拾いましょう。重要なメリットとは、その特徴が購入に直結するような強いメリットを指しています。
99%の作家は商標キーワードは不要
商標キーワードとは、「ブランド名」や「モデル名」のことです。
商標キーワードの例
- 「ブルガリ」の「ビーゼロワンリング」
- 「Apple」の「Air Pods」
- 「カルビー」の「ピザポテト」
商標キーワードで検索されるのは、すでに知名度があって、ブランド名やモデル名で指名検索される商品だけです。
99%のハンドメイド作家は、指名検索で売れる域には達していません。そのため商標キーワードを含めても、字数のムダになるだけです。
ただ長期的に考えて、ブランド名やモデル名を認知させたい気持ちは否定しません。その場合は、作品名の最後尾にブランド名やモデル名を追加しましょう。
外国語や普段使わない漢字はNG
お客さんが日常的に入力しない単語は、検索キーワードになりません。
そのためオシャレだからと言って、外国語や難読漢字を作品名につけるのはNGです。
- OK:バラのブーケ
- NG:Rose Bouquet / 薔薇のブーケ
どうしても作品の雰囲気を出すために、特殊な表記をしたい場合は、「Rose Bouquet -バラのブーケ-」のように必ず検索キーワードも併記してください。
世界一洗練されたGoogleの検索アルゴリズムなら、同義語を拾ってくれる可能性もあります。しかし、minneやCreemaにそこまで期待しないようにしましょう。
手順②:クリックしたくなる+αのフレーズをつける
+αのフレーズは、お客さんが思わず「おっ!」っと作品詳細をクリックしたくなる魅力的なフレーズです。
検索キーワードとは分けて考えましょう。
「魅力的なフレーズ」なんて、素人につけられるもんなの?
できるよ!すでに体系化されたノウハウがあるから、それに沿ってつければいい
次の4つのパターンでフレーズを考えいます。
+αのフレーズの型
- ベネフィット
- 作品の魅力を伝える枕詞
- カクテルパーティー効果
- バンドワゴン効果
優先順位が高い順に並んでいるので、①から順に検討していってください。
字数が許すなら、複数を組み合わせた方が強いフレーズになります。
パターン①:ベネフィット
+αのフレーズで、第一優先は「ベネフィット」です。
実はお客さんは、商品そのものが欲しいのではありません。その商品によって、悩みが解決したり、欲求が満たされたりした未来が欲しいのです。
そういう商品がもたらす理想の未来のことを、マーケティング用語で「ベネフィット」と呼びます。
お客さんが喉から手が出るほど欲しい未来を、言葉にしたのが「ベネフィット」だね
ベネフィットの例
- 「肩が凝らない」ショルダーバッグ
- 「取引先と仲良くなれる」名刺入れ
- 「プロポーズに成功する」花束
- 「チクチクしない」ニット
- 「指先までジンワリ暖かい」手袋
- 「出世できる」お歳暮・お中元
冒頭で、「ハンドメイドの作品名は、コピーライティングにおける『キャッチコピー』である」と話しましたね。
キャッチコピーにその商品のベネフィットを含めるのは、コピーライティングの基本中のキホン。だから最優先で取り込まなければなりません。
ベネフィットよりメリットを優先させるケース
「ベネフィット」が手に入る根拠となる特徴のことを、「メリット」と呼びます。
本来であれば、キャッチコピーにはベネフィットを優先してつけますが、メリットの方が検索キーワードになっている場合があります。
と言ってもイメージ湧かないよね。例えば次のようなケースのこと
ベネフィット | 検索キーワードになっているメリット |
---|---|
金属アレルギーでもアクセサリーを楽しめる | 金属アレルギー対応 |
贈った相手に特別な想いが伝わる/大切な思い出が永久に残る/自分だけの愛着が湧く | 名入れ可能 |
思い通りの〇〇が手に入る/身体や部屋の間取りピッタリハマる | オーダーメイド |
該当する場合は、検索ヒット(=インプレッション)を優先して、ベネフィットではなくメリットを+αのフレーズに採用しましょう。
ハンドメイド作品のベネフィットは語りづらい?
ここで一つ問題があります。ハンドメイド作品のベネフィットは、ボヤッとしていて、キレのあるフレーズになりにくいのが実情です。
総称すると、「身につけたり、部屋に置いたりすることで、自分らしいライフスタイルを手に入れられる」というベネフィットが多いと思います。
言い方を変えると、
- 「自分に自信が持てる」
- 「身につけて出かけると気持ちがアガる」
- 「鏡を見つけるとつい見たくなる」
といった具合です。
そうそう!
家電とか健康食品じゃないから、「ズバッ!」と言える効能みたいなものはないよね
「痩せる」「モテる」「お金を稼げる」「ニキビが治る」のような、強くてハッキリしたベネフィットになりづらい。悩みを解決する類の商品に比べると、字数を消費する割にベネフィットが弱くなりがちです。
コピーライティングの原則としてベネフィットは絶対に入れたいところですが、他とは違う明確なベネフィットが語れないようなら、無理につけなくても良いです。
逆に言えば、ベネフィットが語れる作品はホントに強い。本来はそういう商品設計ができるのがベストだよ
パターン②:作品の魅力を伝える枕詞
作品の明確なベネフィットを語れない場合は、それに代わって「作品の魅力を伝える枕詞」を検討しましょう。
実際に出品されている作品を観察していると、このパターンでつけられた作品名が多い印象です。
繰り返しになりますが、ハンドメイド作品の多くは、「身につけたり、部屋に置いたりすることで、自分らしいライフスタイルを手に入れられる」というベネフィットになりがちです。
より正確に言うと、自分らしいアイテムを纏うことで、
- 他者に「私はこういうセンスや嗜好を持つ人間なんだ!」と認知させたい
- 思い描いている理想の自分になりたい
という2種類の欲求のどちらか、あるいは両方を満たすことがベネフィットです。
なんか難しい話になってきたかな…?
人間の根源的な欲求の話だね。ここでは深く触れないけど、「承認欲求」と「自己実現の欲求」と呼ばれている
どちらも避けようがない強い欲求だってことだけ知っておいて
要は「あなたらしさが伝わるピアス」や「あなたらしくなれるピアス」ということなんですが、こう言ってしまうとザックリし過ぎて刺さりませんね。
そこで、「あなたらしさ」を体現するフレーズを、作品名の頭につけるわけです。
お客さんが持つ「自分らしさ」 | お客さんの「自分らしさ」を体現する作品名 |
---|---|
エレガント | 「ゆれてキラッと光るダイヤ3連ピアス」 |
自立した強い女性 | 「マットブラックの大人かわいいピアス」 |
上品さ | 「艶やかに光る大ぶりパールのピアス」 |
お客さんが好む雰囲気を、どれだけよく理解しているかがカギになりますね。
なるほどなぁ。ちょっとセンスが必要かもね
ただコツがあるから参考にしてみて!
作品の魅力を伝える3つのコツ
次の3つのコツを使うと、より魅力のあるフレーズになります。
作品の魅力を伝えるコツ
- 安易な形容詞に頼らない
- オノマトペを上手に使う
- お客さんが褒めてくれた表現を拝借する
①と②は、食レポで活用されているテクニックです。
食レポでは、「美味しい!」とか「柔らかい!」とは言いません。「肉汁が口から溢れそう!」とか、「箸を入れるだけでサクッと切れる!」と表現します。
ハンドメイド作品も同じで、安易に「きれい」とか「美しい」といった形容詞を使わない方が魅力が伝わります。
ははーん。それで化粧品のCMは、「プルプル」とか「モチッと」とか言ってんだな
「かわいい」も安易な形容詞だけど、検索キーワードになってる場合がある。使うかはケースバイケースだね
また、レビューコメントからフレーズを拾うのもオススメです。
お客さんの性格にもよりますが、気に入ってくれた人ほど詳細にレビューを書いてくれます。
- 「マットな質感が大人っぽくて気に入りました!」
- 「とっても細かくて、まるでお花畑みたいでした。ずっと見ていたくなりました!」
といった表現があれば拝借しましょう。お客さん自身の声なので、他のお客さんにも刺さる可能性大です。
パターン③:カクテルパーティー効果
「カクテルパーティー効果」とは、自分に関係する言葉が目や耳に入ると、意識せずにはいられなくなる心理現象のことです。
どんなに騒々しいパーティー会場でも、自分の名前が呼ばれたら気づいてそっちを向いちゃうでしょ。それが「カクテルパーティー効果」の語源だよ
自分に関係が深い言葉ほど、お客さんは見逃せなくなります。どうしてもその先を確認しなきゃならない気持ちになります。
究極的には「名前」が最強。しかし現実的にはそこまで絞れないので、ターゲットを絞って反応を強化します。
- 「花嫁へ」
- →「神前式を挙げる花嫁へ」
- →「神前式で打ち掛けを着る花嫁へ」
とターゲットを絞るほど、カクテルパーティー効果は強くなっていきます。
できるだけ絞って、「あ、それわたしの話だ!」と思ってもらえるフレーズを考えましょう。
また上記の例だと、「花嫁へ」は削って「神前式用」とするだけでも伝わります。なるべく短い文字数で収めるように工夫しましょう。
よくネット広告のバナーに、「〇〇なあなたへ!」って書いてあるね
ありゃこういうタネがあったのか
そゆこと。ちなみにどれだけターゲットを絞れるかは、作品名より前の商品設計の話だよ
パターン④:バンドワゴン効果
「バンドワゴン効果」(あるいは「社会的証明」)は、人気があるものほど魅力的に見える心理現象のことです。
- 再販
- 特集掲載
- 売れ筋
- 〇〇人に選ばれました
といったフレーズが使えそうですね。
本の帯に「100万部突破!」とか「重版決定!」って書いてあるのも、バンドワゴン効果の典型例ですね。
他の人も買ってるってことは、きっといい商品なんだろう!
ここまで紹介した他のパターンに比べると引きは弱いのですが、文字数が短くて済むメリットがあります。
文字数の関係で他のフレーズが使えないときや、他のフレーズと組み合わせて使うのがオススメです。
根拠のない「人気No.1」はNG
ここで使って欲しくないのが、根拠のない「人気No.1」です。
「amazon〇〇部門No.1」のように根拠があるなら効果的ですが、単に「No.1」じゃどんなショボい範囲のNo.1かわかったもんじゃありません。
実態としては、その作家の作品の中で1番売れてるってことなんでしょうが。
今の消費者はバカじゃないから、権威が伴わないNo.1は信用を損なうよ。シンプルに「売れ筋」とか「オススメ」でいいんじゃない?
【注意】効果が限定的なフレーズ
一般的なビジネスでは有効とされているが、ハンドメイド販売では効果が薄いフレーズもあります。
- 【希少性】
一点もの / 早い者勝ち / 残り僅か - 【価格訴求】
送料無料 / SALE / 10%OFF
これらのフレーズは基本的に、「その商品をピンポイントで買いたい層」に刺さるフレーズです。
指名買いするファンがメイン客層なら効果的かもしれませんが、99%の作家はそこまでの強いブランドを持っていません。
ぜひ、検索一覧をスクロールしてる場面をイメージしてみてください。よく知らない作品が「10%OFF」ってたら欲しいと思うでしょうか?
買わないな。値頃感も分かってないから、10%OFFって言われてもピンとこないしね
そもそも論になりますが、ハンドメイドは大量に作って大量に売るビジネスモデルではありません。少ない作品をなるべく高く売るのが正解です。
価格訴求でお客さんを掴もうとすること自体、ちょっとズレています。
補足なんだけど、ちょっとややこしい話をするね
「希少性」や「価格訴求」は作品名では効果薄だけど、作品紹介文では効果的だよ。掴みには向かないけど、掴んだ後ならちゃんと効くんだ
手順③:文章に整える
ここまでで素材の調達は完了です。あとは、見栄え良く収まるように、文章に仕立てていきましょう。
前提となる、minneとCreemaの作品名に関する仕様は次の通りです。
プラットフォーム | 作品名の上限文字数 | 一覧で見える文字数 |
---|---|---|
minne | 100文字 | 15文字前後 |
Creema | 60文字 | 30文字程度 |
どちらも上限文字数は十分な余白がありますが、検索結果の一覧で目に見えるのは一部だけ。見切れてしまう部分は、「…」と省略されます。
特にminneは厳しく、スマホの画面サイズによって変わりますが、一覧には15文字くらいしか表示されません。この仕様を念頭に、作品名を組み立てていきます。
WEBの常識だと、トータルの文字数30文字くらいまでが一般的ではありますが、何文字使っても構いません。
見てほしいワードは左側
minne基準で考えると、見てほしい内容は、作品名の前半15文字以内に収めなければなりません。
これまでの手順を思い出してください。
- 「検索キーワード」の目的
→ 検索結果にヒットさせること - 「+αのフレーズ」の目的
→ クリックさせること
でしたね?
「検索キーワード」は、お客さんの目に見えていなくてもアルゴリズム側で感知できます。一覧で表示しきれていなくても役割を果たせます。
一方の「+αのフレーズ」は、お客さんの目で見てもらわなければ意味がありません。
そのため、原則として「+αのフレーズ」を優先して左側に持っていきます。
検索キーワードの優先順位
検索キーワードは見切れても検索結果に引っ掛かると言いましたが、見せなきゃいけないキーワードもあります。
「商品カテゴリー(ピアス、リング、ブローチなど)」は、13〜15文字の範囲に収めて、一覧からも見えるようにしましょう。
「+αのフレーズ」だけで15文字埋まってしまうと、その作品が何なのかわからなくなる可能性があるからです。
ハンドメイド作品はオリジナリティ溢れる見た目をしているので、トップ画像だけだとそれが何か判別できないケースが往々にしてあります。
「ピアス」が途中で見切れて、「ピア…」になるくらいはOKかな。想像で補えるので
それ以外のキーワードは、トップ画像から目視で判断できるか否かで優先度を考えます。
トップ画像から判断できる
- 色(ブルーなど)
- カタチ(ハートなど)
→優先順位は低い。見切れさせてもOK
トップ画像から判断できない
- 一部のメリット(金属アレルギー対応、電子レンジOKなど)
- 一部の素材(革かフェイクレザーかなど)
→優先順位は高い。見切れさせない
このルールに従って、システマチックに並べていきましょう。
なんかすげぇな。ここまで理詰めで組み立てられるのか…
記号をうまく使う
作品名を組み立てる際、キレイにつながらない単語が出てきたら、記号を使って文章を区切ります。
例えば、「再販」は独立した単語なので、それ以外のどの単語にもつながりません。
記号の使い方の例
- 【再販】ゆれて光るダイヤ3連ピアス
- 《再販》ゆれて光るダイヤ3連ピアス
- 再販|ゆれて光るダイヤ3連ピアス
前後で2文字使う”【】”よりは、1文字の”|”で区切った方が文字数を節約できます。
また記号は何を使っても良いので、目立ちそうなモノや作品の雰囲気に合ったものを選んでもOKです。
こんな記号の使い方もアリ
- ✽再販✽ ゆれて光るダイヤ3連ピアス
- ✞再販✞ ゆれて光るダイヤ3連ピアス
- 再販✨ ゆれて光るダイヤ3連ピアス
- 再販💎 ゆれて光るダイヤ3連ピアス
ピッタリ来るケースは少ないかもしれませんが、絵文字を使うと色がつくので、目に留まりやすくなりますね。
単語の羅列はOKか?
よく次のような、単語の羅列のような作品名を目にします。
- 単語の羅列の作品名
→「ピアス パール 大ぶり」 - ちゃんとつけた作品名
→「艶やかに光る大ぶりパールのピアス」
あー、やっぱ印象ちがうね
キーワードは拾えているので、検索結果には引っ掛かります。ダメかと言われると、別にダメというほどでもありません。
が、やはり文章として組み立てられた作品名に比べると、無機質な印象は拭えません。あと単語が増えるほど、スパムっぽい雰囲気が出てきますね。
ただキーワードを盛り盛りにすると、文章に整えるのは不可能ですね。結局、単語の羅列にならざるを得なくなります。それはそれでしょうがないありません。
楽天とかも、商品タイトルの後半はキーワードの羅列になってるよね
ダメと言うほどのことでもないよ
(参考)自社ネットショップにおける作品名の考え方
minneやCreemaのような販売プラットフォームではなく、「BASE」や「Shopify」のようなネットショップだと、作品名の付け方も変わってきます。
例えば、よくある「SNSからネットショップに飛ばす戦略」を取る場合、
- 検索キーワードを意識する必要がない
- 一覧に表示される文字数の制限から解放される
といった違いが出てきます。
基本的には、作品詳細をクリックさせるためのフレーズに集中すればOKです。検索キーワードに向かない英語の作品名にしても問題もありません。
SEO戦略の違い
ネットショップだと、minneやCreemaのSEOから解放される代わりに、今度は魑魅魍魎がひしめくGoogleのSEOの世界に放り込まれることになります。
Google検索は、ハンドメイド作家だけじゃなく世界中の企業がライバルになります。「ピアス」や「リング」のようなキーワードではまず表示されません。属性を掛け合わせても厳しいです。
唯一脈ありなのが、先ほどは避けろと言った「商標キーワード」です。商標なら、マイナーなWEBサイトでも優先して上位表示されます。
「ブルガリ」や「ビーゼロワンリング」みたいなのが商標キーワードだったね
プラットフォームの下駄を脱いで、自社のネットショップで戦うということは、独力で全てのマーケティングをやるということでもあります。
指名買いを目指して然るべきステージなので、商標キーワードを作品名につけるのが良いでしょう。
まとめ
よーくわかった!
でもたった15文字かそこら作品名に対して、ボリューム多過ぎない? 笑
ギクッ…!
でも原理原則を理解してもらわないと血肉にならないのよ。短くまとめられないのはボクの技量不足だ
この記事をまとめます。
作品名の役割
- 検索に引っ掛かるようにする(=インプレッションの確保)
- 作品詳細をクリックさせる(=CTR=クリック率の向上)
インプレッションがなければ、お客さんは作品に辿り着けない。もし辿り着いても、イマイチな作品名だと作品詳細を見てもらえない。だから売れないということになります。
インプレッションとCTRのダブルに効く作品名は、決して手を抜いてはいけません。
手順①:検索キーワードを決める
お客さんが検索するキーワードを決める。基本的には複数の掛け合わせ。
- 商品カテゴリー(ピアス、リングなど)は必ず含める
- 購入に直結するような重要なメリットは優先して含める
- オシャレだからと外国語を使うのはNG
手順②:クリックさせる+αのフレーズを決める
以下の優先順位で、フレーズを考える。複数組み合わせてもOK。
- 作品を使用することで得られるベネフィット
- 作品の魅力を伝える枕詞。安易な形容詞に頼らないのがコツ
- カクテルパーティー効果。ターゲットを絞って「それ私のこと?」と思わせる
- バンドワゴン効果。人気をアピールすると魅力が増す
手順③:文章に整える
- 全体の文字数は15〜30文字程度
- 前半15文字以内に、+αのフレーズと商品カテゴリー(ピアス、リングなど)を含める
- 自然につながらない単語は、記号を使って区切る
色々と気にすることはあるけど、何もないところから言葉を捻り出すよりはやりやすいのではないでしょうか?
いきなり100点はムリかもしれませんが、まずは自分が納得感のある作品名を作るところから始めてみましょう!
作品名と同じくらい重要な「トップ画像」
minneやCreemaだと、検索結果の一覧で作品のトップ画像も表示されます。基本文字しか表示されないGoogle検索との大きな違いです。
検索に引っ掛けるためには、作品名に検索キーワードを含めるしかありません。
しかし、こと作品詳細をクリックさせるという点においては、重要度は「トップ画像>作品名」です。YouTubeのサムネイルと同じです。
メルカリに至っては、もはや一覧には文字すら出ないからね
というわけで、作品名だけじゃなく、作品の魅力を100%伝える撮影スキルも重要になってきます。
作品名とトップ画像は、両輪でそろって完成すると認識しておきましょう。
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