現役専業ハンドメイド作家の奥さんのマーケティングやってます♪
とりあえず作っておけ精神で作るショップカード。
これ、ホントに必要でしょうか?
確かにショップカードが機能するシーンはあります。しかし個人的には、ハンドメイド作家に役立つシーンはないと思っています。
おそらくは、みんながやっているから、盲目的に「わたしも作らなきゃ!」と思うのではないでしょうか?
ギクッ!確かに右にならえで作ってた!
冷静になって考えてみると、必要なかったり、またはもっと優れた方法が出てきたりするもの
ショップカードには致命的な欠陥があります。ハンドメイド作家にショップカードが必要ない理由は、この記事を読んでもらえれば明らかでしょう。
ただそれだけだと、「じゃ、やめればいいのね」で終わり。この先を読んでもらう意味がないですね。
なので、「せっかく作るなら、〇〇の方が効果が高いよ!」という代替提案までさせていただきます。
ビジネスの一挙手一投足は、全て意味が伴っていなければなりません。これはハンドメイド作家でも同じこと。
やるなら効果がなきゃダメだし、なるべく効果が高い方法を選ぶべき!
ショップカードのメリットをおさらい
ショップカードの良いところは、「後からお店の存在を思い出してもらえる」ですよね。
「あれ?前に良かったあのお店、なんてところだっけ?」と思ったら、ショップカードを見れば思い出してもらえます。
また、ショップカードがたまたま目に入って、「あ!このお店行ったなぁ!また行きたいなぁ」と、思い出してもらうきっかけにもなりますね。
ショップカードには、
- お店の名前(またはブランド名)
- 住所
- ホームページに飛ばすQRコード
- SNSのアカウント
などが書かれているので、お客さんは迷わずにお店にたどり着けます。
うんうん、ショップカード役に立ってるよ
もちろん機能すれば、ショップカードは有能なツールだよ。機能すればね
ハンドメイド作家にショップカードが必要ない理由
ショップカードがなぜあのカタチをしているのか、考えたことがありますか?
ショップカードは名刺と全く同じサイズ。言わずもがな、お客さんの名刺入れにサッと入り込めるように、あのカタチになっているんです。
ショップカードというツールは、基本的には名刺入れを持ち歩く人種をターゲットにしているわけです。主に営業マンや経営者ですね。
だから銀座や新橋の飲食店や、料亭やクラブは、ショップカードがドンピシャでハマるわけよ
あ、なるほどねぇ
さて、ハンドメイドのお客さんは、果たして名刺入れを持って歩くような職業の人でしょうか?
もちろんそういうお客さんもいるでしょう。ですが、多くはないと思います。
しかもネット販売の場合は、大抵は自宅に届くわけです。
名刺入れを持ち歩いていないときに、梱包からカードを取り出して、わざわざ名刺入れにしまってくれる人がどれほどいるでしょうか?
楽天やAmazonで買い物をしたとき、ショップカードが入っているケースはそう多くないと思います。それはつまり、そういうことでしょう?
ダンボールに入ってたショップカードを取っておくなんて、1回もしたことない…
ハッキリ言って、ハンドメイドの客層にショップカードはマッチしない!
ショップカードの致命的な問題点
とはいえ、もしかしたらショップカードを取っておいてくれる奇特なお客さんもいるかもしれません。
またイベント出展の場合は、何か配るものがないと、買わなかったお客さんと接点を維持できません。
それでもやっぱり、ショップカードはダメなんです。致命的な欠陥があるんです。
問題点①:捨てずに取っておく理由がない
時間が経った後に思い出して欲しいがためのショップカードです。保管しておいてもらわなければ価値はありません。
しかし、ショップカード自体は、お客さんにとってさしたる意味を持ちません。これがクーポンや取扱説明書だったら、取っておく理由になるのですが…。
というわけで、何ら工夫のないショップカードは、大抵は捨てられる運命にあるのです。
これは反論できない
問題点②:作品を見てもらうまでのワンクッション
さらに致命的なのが、実際に作品を見てもらうまでに、QRコードなどからサイトに飛んでもらわなければならないことです。
冷静に考えて、そんな面倒なことしますか?
このワンクッションのせいで、インプレッション(作品の露出回数)が劇的に下がってしまうのです。
マーケティング的に考えると、あまりに酷い施策としか言いようがない!
ある意味でショップカードは、インプレッションを犠牲にしてでも、お客さんの懐に潜り込むことを優先したツールです。
しかしハンドメイドのお客さんは、ショップカードを懐にしまうこともなければ、取っておくこともありません。
作るなら〇〇の方が効果的!
せっかく作るなら、ショップカードよりもっと効果があるものを作りましょう!
以下のアイデアを提案します。
ショップカードより効果的な施策
- 名刺
- パンフレット
- ギャランティーカード
それぞれ特徴があるので、あなたに向いているものを選んでみてください!
アイデア①:名刺
個人のハンドメイド作家の場合、名刺はショップカードの代わりになりますが、ショップカードは名刺の代わりにはなりません。
名刺交換で、ショップカードを出すって普通に考えてないでしょ?
意識低い作家って見られそう…
名刺に、ショップ名やQRコードも載せておけば、十分ショップカードの役割を果たしてくれます。
どうせ持つなら、より使い回しが効く名刺を持っておけば良いのではないでしょうか?
またこれは仮説の域を出ませんが、ショップカードよりは、人の名前が入った名刺の方が捨てづらいと思います。
意外と使える名刺
ちなみにハンドメイド作家でも、名刺は意外に使えるツールです。
リアルのイベントに出展したり、コンテストに応募したりすると、メディアの担当者や材料メーカーの営業さんから声をかけられることがあります。
そういった出会いから、お仕事につながるケースがチョコチョコあるんですね。
声をかけられたら名刺交換の流れになるわけですから、名刺は持っておいた方が良いでしょう。
ウチも花材メーカーさんからお仕事をもらったり、WEBメディアに載せてもらったりしたね!
ただネットオンリーで活動している作家さんだと、名刺の出番はないかも
それならムリに用意する必要なし
アイデア②:パンフレット
ハンドメイド作家からすると、パンフレットはショップカードの上位互換です。
パンフレットであれば、開けば作品を見てもらえます。ショップカードの「作品を見てもらうまでのワンクッション問題」をクリアした選択肢なんです。
大抵はショップカードと同じく捨てられる運命であっても、パンフレットの方が次の売上につながる可能性が高いわけです。
ネット販売の同梱でも、イベント出展での配布でも、パンフレットを使いましょう。
チラシ配ってるようなもんだからね
チラシ=広告だから、パンフも広告と同じ働きをしてくれるんだ
チラシが「商品はQRコードからどうぞ!」だったら絶対見ないもんな…!
アイデア③:ギャランティーカード
名刺とパンフレットに比べると、テクニカルな選択肢かもしれません。
ギャランティーカードであれば、お客さんは捨てずに取っておいてくれます。取っておいてもらいやすい分、ショップカードよりも有能です。
ギャランティカードを持っているお客さんのみ、修理対応するといった運用にしても良いでしょう。
単価が高い作品じゃないとやりづらいですが、お客さんの満足度アップにもつながるので、オススメの施策です。
これ、いいアイデアだね!
買ったお客さんにしか配れないから、ショップカードと完全に同じ用途には使えないんだけどね
まとめ
今回は、みんなが大好きなショップカードをこき下ろしてみたよ!
何の変哲もないショップカードを作るのがバカみたいに思えてきた…
冷静に考えると、あんま意味がない施策ってあるからね
常に効果を考えて採用しよう!
この記事をまとめます。
ハンドメイド作家にショップカードが不要な理由
- ショップカードは、名刺入れに潜り込むためにデザインされたツール
- ハンドメイドの客層は、名刺入れを持ち歩くタイプの人ではない
ショップカードの問題点
- 基本意味がないので、捨てずに取っておく理由がない
- 作品を見てもらうまでのワンクッションが致命的
ショップカードより効果が期待できる施策
- 名刺
名刺はショップカードの代わりにもなって汎用性が高い。イベントでは重宝する - パンフレット
ショップカードの致命的なワンクッション問題をクリアできる - ギャランティカード
ショップカードのように捨てられない。ただし購入前には配れない
使い勝手が同じで、完全にショップカードの代わりになるのは、パンフレットですね。準備は少々大変ですが、作れば使いまわせます。作る価値はあるでしょう。
ただ作品ラインナップがある程度固まっていないと、パンフレットが作りづらいという難点もあります。
ショップカードにこだわりたい場合は、「どうしたら捨てられないか?」を真剣に考えるべきです。
例えば、キレイな絵柄を何パターンか用意しておき、「トレーディングカード」のようにしても良いかもしれません。タロットやトランプモチーフなんてのもアリかもしれません。
何か実用的なモノとガッチャンコするのも一案です。うちわやポケットティッシュの発想ですね。「しおり」にしておけば、そのまま使ってくれる人もいるかもしれません。
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