現役専業ハンドメイド作家の奥さんのマーケティングやってます♪
ハンドメイド販売では、たまに変なお客さんに遭遇することがあります。
99%のお客さんは気持ちよく取引させていただけるのですが、ごく稀に、同じ人間として理解できないことを平然と言ってくるお客さんが来てしまいます。
そういった迷惑なお客さん、もとい招かれざるお客さんを相手にすると、甚大なダメージを被ってしまうでしょう。
大企業であれば、そういったお客さんも取り込める体力がありますが、個人で働くハンドメイド作家には致命傷になりかねません。
ヤバいお客さんってホントにヤバいのよ。同じ日本語をしゃべっているはずなのに通じないから
相手にしたくねぇ
ハッキリ言って、ハンドメイド作家はお客さんを選ぶべきです。毒の皿を口に入れてはいけません。
この記事では、
- 迷惑なお客さんをシャットアウトすべき理由
- よくいる迷惑なお客さんのパターン
- 迷惑なお客さんをシャットアウトする方法
を解説しています。
ボクの奥さんは専業ハンドメイド作家で、過去に数百件の取引をしています。たまに変なお客さんはいますが、クレームに発展したケースは0。返品に至ったケースもありません。
ウチはお客さんに恵まれてるわ!
運がいいからではありません。それもこれも、この記事で紹介している方法を実践しているからです。
多少の売上は目を瞑ってでも、迷惑なお客さんは遠ざけるべきです。迷惑なお客さんの対応に悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
迷惑なお客さんをシャットアウトすべき理由
「迷惑でも客は客。お金を払ってくれるなら拒めない」と考えてはいけません。
迷惑なお客さんを相手にすると、そのお客さんからもらうお金よりも遥かに大きな損害を被ることになります。
理由①:対応にかかるコストが大きすぎる
迷惑なお客さんは、とにかく対応にかかる時間が長くなりがちです。買う前も買った後も、何度も何度もメッセージのやり取りを強いられます。
また売り手に落ち度がないのに「クレーム」を入れてくる人は、99%の確率で望まないお客さんと相場が決まっています。
時間的なコストも甚大ですが、精神的なダメージはもっと甚大。終決するまで、他の仕事が手につかなくなる可能性が高いです。
完了するまで数日かかるケースも多い。何日も苦しい思いをさせられるよ!
ゲェしそうになる…
理由②:レピュテーションリスクにつながる
レピュテーションとは、「評判」のことです。
迷惑なお客さんほど、悪いレビューをつけてきます。仮に売り手に全く落ち度がなかったとしても、「イメージと違かった」などの理由で星を下げられます。
またminneやCreemaは、レビューが検索結果のアルゴリズムに使われている可能性が高いので、悪いレビューがつくと作品の閲覧数が減ってしまいます。
端的に言えば、悪いレビューがつくほど売上が下がるということです。
レビューは星5が当たり前。星4すらつけたくありません。だから普通に取引できるお客さんだけを選んだ方が良いのです。
面倒くさい対応させられた挙げ句、評価まで下げられる
これなんの仕打ち?
売上まで下がるのか…
マジで最悪じゃねーか
迷惑なお客さんのパターン5選
迷惑なお客さんにはいろんな人がいますが、代表的な5つのパターンを見ていきましょう。
共通しているのは、「民度が低いお客さん」ということです。ホントはこんな言い方はしたくないのですが、そうとしか言いようがありません。
パターン①:値引きを要求する客
値引きを当たり前の権利のように振りかざすお客さんがいます。これはメルカリが作ってしまった悪い文化かもしれません。
本来であれば、お店が提示した価格でお客さんが買うか否かを決定するものです。ハンドメイドだから値下げを要求しても良いなんて道理はありません。
どうやら、民度の低いお客さんは、「肩書き」や「役職」で他人を判断しているようです。だからコンビニの若いバイト君に偉そうな態度を取れるのです。
マクドナルドやユニクロに行っても値下げしろとは言わないのに、ハンドメイド作家には言えるんですから、作家を下に見ているに違いありません。
「客である私が買ってあげるんだから、値下げしなよ?さぁさぁ?」と思ってるんだよ。きっと
値下げさせたヤツに限って買わないとかいう謎ムーブもあるからな
パターン②:気軽に返品を要求する客
民度の低いお客さんは、
- イメージと違かった
- 気が変わった
といった、自分勝手な理由で返品を要求します。中には宅配便の受け取りを拒否する強者もいるとか。
普通程度の民度のお客さんは、相手に落ち度がない限り返品しません。買っていらなければ、人にあげたりメルカリで売ったりします。サイズ違いなどで、交換をお願いする場合は下手に出ます。
臆病なボクには、「返品するから金返せ」と言える人の気持ちがわからない…
パターン③:質問や要求が細かい客
民度が低いお客さんは、いまだに「お客様は神様で、店は客の言うことを聞いて当然」と思っています。どんな安い商品でもです。
その対応にかかる人件費だけで、商品の販売価格を超えてしまうといった当たり前のことも気にならないみたいです。
普通程度の民度のお客さんは、売り手と買い手は平等だと知っています。サービスが価格に比例することも知っています。
だから追加サービスにはお金を払うし、初めから自分の要求が高いとわかっている場合は、相応にグレードの高いお店を選びます。
まともな人は、「コストとリターンは比例する」って知ってる
理不尽なイチャモンはつけないよ
パターン④:言葉が通じない客
言葉が通じないお客さんは、2パターンいます。
- 日本人だけど、日本語が不自由な人
- 外国人で、日本語がうまく使えない人
前者のパターンで良くあるのが、そもそも作品の紹介文や注意書きを読んでいないというもの。サービス利用規約や昔の辞書みたいな説明書ならわかりますが、作品ページすら読めない人はちょっとどうかと思います。
読まないで問い合わせくる人は、ウチもたまにいるね
後者の外国の方はしょうがありませんが、対応コストがかかることには変わりません。またお国柄によって、「値引きを要求する」や「質問や要求が細かい」を併発ことがあるので要注意です。
ただ件数としては稀でしょうから、当たったときだけ根気よく対応しましょう。
パターン⑤:レスがない客
「なんで買った本人が返信しないの?」と不思議に思うのですが、実際にレスがないお客さんはいます。
レスのスピードは個人の性格によるところもありますが、何日も返さないで無視するのは民度の問題。常識的には遅くても1〜2日で返信するのが普通です。
レスの民度は、仕事の現場でも見られます。
普通の会社であれば、音信不通になる営業は滅多にいません。しかし民度が低いフリーランスだと、平気で音信不通になったり飛んだりします(もちろんそうじゃないフリーランスもいますが)。
こういうお客さんも、たまーにいるなぁ
他のパターンに比べると害は少ないけど、なかなか取引完了しないのがストレスなんだよね
迷惑なお客さんをシャットアウトする4つの対策
会員制サービスや紹介でしか入れないお店は、望まないお客さんを物理的にシャットアウトしています。
しかしハンドメイド販売だと、そのような強行手段は取れません。
ではどうすれば良いか?カンタンにできる対策は、「民度が低いお客さんが来ない場所で商売する」です。
対策①:民度の高いプラットフォームを選ぶ
カンタンにできる対策が、まともなプラットフォームを選ぶことです。
民度が高い街と低い街があるのは、そこに集まる人の民度が異なるからです。これはプラットフォームでも言えること。
民度が高い | 民度が低い |
---|---|
minne | メルカリ |
Creema | ヤフオク |
iichi | ジモティー |
有象無象が集まるメルカリは、正直民度が低いです。文化的なところもありますが、平気で値下げ要求してきますし、トラブルも多いようです。
その点、minneやCreemaは随分と平和です。民度もさることながら、ハンドメイドに理解があるので、トラブルはかなり少ないです。
メルカリは始めたての作家でも売れやすいので、使うなとは言いません。実際にお世話になっている作家さんも多いと思います。
ただ迷惑なお客さんの対応に苦慮するようになってしまったら、minneやCreemaに移行した方が賢明です。
ハンドメイド販売には使わないけど、ジモティーなんか最悪よ
あそこはまともな人の方が少ない。ドヤ街みたいなプラットフォームだよ
minneとCreemaで値下げ要求されたことってないね。クレームらしいクレームも来ないし
対策②:販売価格を上げる
比較的平和なminnneやCreemaでも、変なお客さんはどうしてもいるもの。0というのはなかなか難しい。
正直なところ、迷惑なお客さんを遠ざけるには、販売価格を上げるのが1番効果的です。
冷静に考えてみましょう。
- 激安居酒屋と単価1万円以上のレストラン
- 公立中学と私立中学
そこにいる人の民度には、天と地ほどの差があります。
これはホントにオススメ!
値段が上がると一気に客層が変わるよ
あーこれはあるね
ウチは単価1万円くらいだから平和なのかも
ただ作品には適正価格というものがあるので、ポンと上げるわけにはいかないでしょう。
どちらかというと、「値段を上げられるような作品作りを心掛けましょう」ということになります。
対策③:デメリットをしっかり語る
基本的な話ですが、作品のデメリットを細かく伝えておくのも、迷惑なお客さんを遠ざける一つの手です。
アンティーク調のブローチを販売している場合は、「個体差が大きく、黒ずみが出ているものもございます。商品特性ですので不良品ではございません」と書いておきましょう。
デメリットをつぶさに語ってしまうと、「普通のお客さんまで買わなくなってしまうのでは?」と思ってしまいますが、実際にはデメリットを語った方が売れます。
デメリットを語れば、売上も上がるし、変なお客さんも避けられる。まさに一石二鳥なのです。
使わない手はないのですが、そもそも読まない(というより読めない?)お客さんが若干数いるので、完全にシャットアウトはできません。
デメリットを話した方が売れる?
それって逆張りみたいな話?
あまのじゃくな話をしてるわけじゃないよ
デメリットを伝えた方が売れるのは、科学的にも証明されている
対策④:おまけやキャンペーンに注意
これはちょっとした注意点です。
「おまけ」や「期間限定のキャンペーン(送料無料など)」は、迷惑なお客さんにツッコミどころを提供する可能性があります。
例えば過去のお客さんのレビューで、
- おまけまでいただけて感激です!
- 送料無料で得した気分です!
と書いてあるのを見ると、「私にも同じ対応をしろ」と要求してきかねません。
そこであなたは正論で、「あれは期間限定で、今はやってないんです…」と答えるでしょう。しかしお客さんは、一度振り上げた拳はカンタンに下げられません。
あなたが正論を通したところで、レビューの星を下げられることは避けられないでしょう。
「おまけ」や「送料無料」は、けっこう効果的なシーンも多いです。ただ火種になる危険性も孕んでいるので注意が必要です。
また善良なお客さんであっても、過去のおまけやキャンペーンの存在を知ってしまえば、不公平に感じることも理解しておきましょう。
じゃあ、やめといた方がいいのかな?
条件をちゃんと明示しておけば、滅多にトラブルにはならないよ
ただ条件を明示しない「おまけ」は軽い気持ちでやらない方がいいかもね。やるならしばらく続けるつもりで
もし迷惑なお客さんに売ってしまったら
- すでに「迷惑なお客さんに捕まり、売ってしまった…」
- または、「売った後に迷惑なお客さんだと気づいた…」
という場合はどうすれば良いのでしょうか?
こりゃ大変だぁ!どうすればいいの?
初見はヒヤッとするけど、冷静に対応すれば大丈夫よ!
できれば返品させて取引を終了させる
迷惑の度合いにもよりますが、マジでヤバいお客さんに売ってしまったら、一刻も早くその取引を終息させることを考えてください。
ベストな対応は、返品を受け付けること。むしろ、あなたの方から返品を促すように声掛けしてください。
返品時の送料はこちらで負担してしまいましょう。そんな小銭よりも、いち早く取引を終わらせる方がはるかに大事です。
流れ的に返品にならないようなら、可能な範囲で相手の言い分を呑んで終わらせましょう。
そして、取引が終了したら、即ブロックしてください。
交通事故みたいなもんだからね。深刻になる前に病院で治してもらうのが最優先だよ
多少損してでも、終わらせることが大事!
再発防止も忘れずに
迷惑なお客さんに捕まってしまったのは不運な事故かもしれませんが、つけ入る隙を与えてしまった事実は認めなければなりません。
- 写真とイメージが違かった
- 作品の裏側がこうなっているとは思わなかった
- アンティーク加工が強すぎた
などの指摘を受けることがあります。これらはきちんと受け止めましょう。
同じような指摘を2度と受けないように、作品画像や注意書きを修正して再発防止としましょう。
確かにね。お客さんを誤解させてしまった落ち度は認めないとね
普通のお客さんだったとしても、指摘や質問を受けることはある
小まめに修正していれば、迷惑なお客さんに当たる確率も減らせるよ!
まとめ
ヤバいお客さんは間違いなく存在するから、遠ざけないとね!
なんか聞いてて怖くなったよぉ
ウチは良いお客さんばっかで良かった〜
この記事をまとめます。
迷惑なお客さんを避けるべき理由
- 対応に時間がかかるだけでく、精神まで持っていかれるから
- 迷惑なお客さんに限って、悪い評価をつけてくるから
迷惑なお客さんのパターン
- 値引きを要求する客
- 気軽に返品を要求する客
- 質問や要求が細かい客
- 言葉が通じない客
- レスがない客
言い方は悪いですが、迷惑なお客さんは「民度が低い人」がほとんど。
民度の低いお客さんが来ない場所でビジネスをするのが大切です。
迷惑なお客さんをシャットアウトする対策
- 比較的民度の高いminneやCreemaで販売する。メルカリは民度が低いので要注意
- 迷惑なお客さんを遠ざけるには、販売価格を上げるのが1番効果的
- 作品のデメリットを伝える。売上も上がるので一石二鳥
- 「おまけ」や「期間限定サービス」は、火種になりやすい。注意して用いるべし
もし迷惑なお客さんに売ってしまったら?
- いち早く取引を終息させることを第一に考える
- 返品させてしまうのがベスト。送料を負担してでも早期に終わらせる
- 取引が終了したら即ブロックする
- つけ入る隙を与えてしまった箇所を修正して、再発防止する
それなりに販売数を重ねれば、いつかはヤバいお客さんに遭遇するシーンが出てきます。交通事故と同じで、100%避けることはできません。
迷惑なお客さんに捕まってしまうと、ハンドメイド活動どころか日常生活まで支障が出ます。ストレスが半端じゃないので、まともな精神状態ではいられないでしょう。
しかし彼ら彼女らと遭遇する確率を、グッと下げることはできます。大した話じゃないとあなどらず、ぜひこの記事の内容を実践してみてください!
【より本質的な話】ブランドコンセプトを明確にしよう!
この記事では、民度の低いお客さんを跳ね除ける方法を解説してきました。これでヤバいお客さんは、ほぼ捌けるはずです。
だがしかし、良識的なお客さんなら手放しでOKかと言うと、そうでもないだ
え?どういうこと?
「《迷惑なお客さん》を跳ね除ける」という低いレベルから、「《相手にすべきお客さん以外》を跳ね除ける」という、1つ上のレベルの話をします。
ハンドメイドは薄利多売のビジネスではありません。作れる量に限りがあるので、少数の作品をなるべく高く売るビジネスです。
もし良識があっても、本来のお客さんじゃない人に作品を売ってしまったらどうなるでしょう?
例えば、「繊細な刺繍」が売りの作家さん作品を、刺繍に理解のないお客さんが買ってしまったシーンを想像してみてください。
子供のランドセルにキーホルダーとして付けてみたら、思いの外デリケートで、「すぐにほつれてしまった!」となってしまうかもしれません。
トラブルにはならないかもしれませんが、本来のお客さんほどの満足度は得られないでしょう。
- レビューの星が下がる
- 本来なら来ないはずの問い合わせが来る
- リピートされない
といった、負の側面を背負うことになります。
Amazonやイオンのように、「毒を食らわば皿まで」で、有象無象のお客さんを相手にするビジネスならそれでも良いんです。
しかし少量を販売するハンドメイド作家は、1回1回の取引の重みが違います。
本来なら満足度が高いお客さんに売れた分を、そうでないお客さんに売ってしまう機会損失に目を向けましょう。
高級寿司屋からしたら、ぶっちゃけ子連れのファミリーには来て欲しくないよね?
それと同じイメージかな
お客さんを選別しないと、見えない代償を払うハメになるのか…
根本的にお客さんを選別するには、ブランドコンセプトを明確に打ち出すしかありません。
格式高い寿司屋は、静かで緊張感がある空気を出しているかもしれません。それを感じ取ったお客さんは、「ここは子供を連れてくる店じゃない」と理解するでしょう。
繊細な刺繍が売りの作家であれば、「細かさ」や「アート性」をアピールすべきでしょう。そうすれば、子供のランドセルにつけようとする理解のないお客さんを遠ざけられます。
明確なブランドコンセプトは、本来のお客さんをグイッと引き寄せるだけでなく、望まないお客さんを遠ざける役割も果たすのです。
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