イベント出店すると、2日間で10個くらいは売れます。
しかし、ネットだと月に1個か2個くらいしか売れません。minne、Creema、BASEに出品しているのですが、合計でそれくらいです。
この状況は、どういう風に解釈すれば良いのでしょうか?
これはあるあるだね。そして、イージーな質問でもある
疑問を全て払拭してあげよう!
まずはクイックに結論から。
「リアル販売の方が売れやすいので、これはごく当たり前の現象。ネットで売れないのは、作品以外に問題がある」です。
分解して考えると、具体的な改善策を見つけることができますよ。
イベントで売れやすい理由
まず、イベントで売れやすい要因を、挙げていきましょう。
イベントで売れやすい理由
- 実物の作品の情報量の違い
- インプレッションの違い
- 買う気の違い
質問者さんがどんなイベントに出展していたのかはわかりません。が、ここでは東京ビッグサイトのような、大きな会場でやるハンドメイド系イベントを想定して考えます。
小さな会場のイベントだと若干感覚に違いが出るかもだけど、大局は変わらないよ
実物の作品の情報量の違い
リアルとネットの1番の違いが、「情報量」の違いです。突然、「情報量」と言われてもピンとこないと思うので、ちょっと丁寧めに説明しましょう。
あなたが何か買い物をするときを思い起こしてみてください。
- 「文字」だけの説明より、「画像」もあったほうが買おうと思うのではないでしょうか?
- 「画像」だけよりも、YouTubeやリールなどの「動画」もあった方が、より買いやすいでしょう?
より多くの情報で持って、雄弁に語れる方が、よく売れるのです。
「情報量」って、そういうことか!
どんなに頑張っても、ネット上では、2次元でしか作品を伝えることができません。ネットで3Dイメージを伝えられるようになるには、今しばらく時間がかかりそうです。
しかし、実物なら、3次元で伝えることができます。それどころか、重さも、硬さも、質感も、匂いも伝わります。2次元どころか、3次元以上の情報量です。
ネットとリアルでは、伝わる情報が段違い。だから、リアルは売れるのだ!
インプレッションの違い
ネットで売れない理由の第1位が、インプレッション不足。言い換えれば、露出不足。作品が見られていないから、作品が売れないのです。
ネット販売において、意図して流入経路を設けない限り、あなたの販売ページは絶海の孤島。あるいは、砂漠の真ん中にあるお店。誰も来なけりゃ売れるわけがありません。
イベントなら、出展するだけで、あなたのブースの前にお客さんが誰かしら通ります。客入りの良いイベントなら、相当な人数のお客さんが、あなたの作品を横目で見ることでしょう。
その視線の1つ1つがインプレッションです。あなたがネット上で獲得できていないインプレッションを、イベントに参加して、机の上に作品を置くだけで獲得できるのです。
イベントの出展費は、この「インプレッション代」と言っても過言ではないでしょう。決して、面積あたりの場所に対してお金を払っているわけではないのです。
だからイベントなら売れる。フォロワー0でも売れる
作品を見てもらえるから売れる!
買う気の違い
上の2つに比べると、クリティカルさは薄れますが、これもあるでしょうね。
東京の人ならご存知ですが、東京ビッグサイトは、実に微妙な場所にあります。都内の人でも、1時間以内に辿りつけない場所です(他の地方はどうなんでしょうね?)。
遠路はるばるやって来て、入場料まで払って、ハンドメイドイベントにやって来るのです。手ぶらで帰れますかね?
心理学的に言えば、遠路はるばるやって来た時間と移動費、加えてイベントの入場料が、「サンクコスト(費やした後で取り戻せない費用)」になります。
サンクコストを無駄にしないためにも、何か買って帰ろうと思っているでしょう。
ネットの場合は、なんとなく見ているだけかもしれませんし、何よりサンクコストを支払っていませんね。やはりイベントに比べれば、購入率は下がるでしょう。
逆のパターン(ネットで売れて、リアルで売れない)は基本ない
逆に、「ネットで売れているのに、イベントでは売れなかった!」というケースは、聞いたことはないですよね。
そう。そのパターンは、基本的にない
情報量しかり、買う気しかり。購入率は、「リアル>ネット」です。ネットで売れているのに、リアルで売れなくなるという現象は、理論的にはあり得ないのです。
もしネットでは売れているのに、イベントで売れないとしたら、
- ブースがあまりにも入りづらい
- 売り子(基本的には作家自身)が、話しかけづらい雰囲気を出している
- ターゲットのお客さんが集まらないイベントに出展している
のどれかです。
作品自体の問題ではありません。
リアルで売れているなら作品自体は問題ない
もしイベントで、期待通りに作品が売れているとしたら、作品自体は問題ありません。ちゃんと売れる作品が作れています。
にも関わらず、ネットでは売れないとしたら、作品以外に問題があります。
モノがどれだけ売れるかは、次の計算式で示せます。
「モノがどれだけ売れるか」を導く公式
①インプレッション数 × ②クリック率(CTR) × ③コンバージョン率(CVR)
= 売上個数
3つの変数の意味
- インプレッション
表示回数のこと。お客さんの目に、どれだけ商品が露出したかを測る - CTR(Click Through Rate)・クリック率
販売ページをクリックする確率。つまり、販売ページの閲覧率とも言える - CVR(ConVersion Rate)・コンバージョン率
成約率。ハンドメイドであれば、販売ページから購入される確率
この3つの変数のどれかに、問題があるわけです。
ハンドメイド販売の場合、「CTR(クリック率)」が原因で、全く売れないケースはあまり聞いたことがありません。
あるとすれば、
- インプレッション不足
- 訴求が下手で、CVR(購入率)が低い
のどちらかでしょうね。
インプレッションの問題か?
インプレッションは、購入の入り口であり、購入者候補の母数でもあります。インプレッションが少なければ、作品は絶対に売れません。
ネット上でインプレッションを増やすなら、
- マーケットプレイスで検索上位に表示させる(SEO)
- SNS
- 広告
が代表的な選択肢です。
費用対効果の高いインプレッション獲得方法は、SNSでしょうね。だからみんなインスタを頑張っているんですよ。
ただ、SNSはできていなくても、マーケットプレイス内、つまり、minneやCreema内の検索順位が高ければ、ちゃんと見てもらえます。
CVRの問題か?
インプレッションが獲得できている、例えばSNSのフォロワーは十分にいるのに、売り上げにつながらない。
イベントで実物を見た人は買っている。にも関わらず、ネットで見た人は買ってくれない。これは、販売ページの訴求に問題がありますね。
販売ページの作り方にも色々コツがありますが、その中で1つ重要なエッセンスを説くなら、「作品の100%を伝えること」です。
画像を用いて、文章を用いて、可能であれば動画も使って、まるで実物を手にしたかのような情報を与える。これが、販売ページで意識すべきことです。
参考記事
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