
以前に、お客様から販売した作品に破損があったとご連絡をいただき、すぐさま交換対応をしました。もちろん、送料はこちら持ちです。
お客様は、「少しのトラブルはあったけれど、その後の対応が完璧でした」と星5のレビューをつけてくださいました。
ほっとしました。
しかし、そのお客様はそれまで何度かリピートしていただいていた方だったのですが、その件以来ご注文は途絶えてしまいました。
私の作品の魅力が足りなかったと言えばそれまでですが、もっとできることがあったのではないかと、いまだに自問自答しています。
星5をつけていただいただけでなく、メッセージでわざわざ今回はとても気を使って大変でしたね、とお気遣いまでくださった素敵なお客様だったので、ずっと心に引っかかっています。

当事者ではないので確かなことは言えないけど、きっと誠実に対応したんだろうね
でも、そこで縁が切れてしまったと
まずはクイックに結論から。
「自責思考を持って、お客さんにできる限りの対応をしたのなら、後は胸を張ろう。結果は気にするな」です。
この作家さんは、十分に対応をしたんだと思います。それなら、もうそれで良い。結果を悔やむ必要ないということですね。
リピートが途絶えたのはたまたまかも?
この作家さんは、自分のトラブル対応が至らなかったせいで、大切なファンの1人を失ってしまったのではないかと、ずっと引きずっていたみたいですね。
そうですね。そんな気持ちにもなるでしょう。
ただですね、このトラブルのために、リピートが止まったとは限りません。
- 欲しいアイテムを買い揃えたために、今は買う用事がないのかもしれません
- 他の作家さんに目移りしたのかもしれません
特に理由はなくて、単に忘れているだけというのもよくあります。シコリがないなら、このパターンは多いと思いますよ。
それまで、半年に1回は歯医者に定期的に通っていたのに、ちょっと忙しくてスキップしたら、その後もなんとなく足が遠のいてしまった。なんてのは、よくある話です。
理由は様々。必ずしも、トラブル対応の減点の結果とは限りません。

なんとなくだけど、この作家さんの対応で減点はなかったんじゃないかな?
リターンは気にしてはいけない
トラブル対応を誠実に対応し、満足したお客さんは、より一層ファンになります。「グッドマンの法則」として、主にコールセンター界隈でよく知られています。
ボク自身も営業時代に、しばしば経験しました。重いクレームに誠心誠意対応した後は、お客さんとの絆は深まります。ちょっとした戦友のような感じですね。
しかし、あくまでそれは「傾向」なのです。
正味の結果がどうなるかは、神のみぞ知るところ。ファンになってくれるかもしれませんし、その一回で縁が切れるかもしれません。
でも、それで良いのです。
一回一回にリターンを求めてはいけません。
もとより、ハンドメイド作品は、化粧品や健康食品じゃありませんから、そもそもリピートは不安定なもの。満足していても、リピートしないお客さんはごまんといます。
大事なのは、トータルではプラスになると信じて、次も、そのまた次も、できる限り誠実に対応すること。そして、同じトラブルが2度と起きないように、再発防止策を講じること。
「人事を尽くして天命を待つ」ですよ。
やれることをやり切ったなら、胸を張れば良いのです。この姿勢でいる限り、悪いようにはなりません。ボクが保証します。絶対に、悪いようにはなりません。

この話をして、作家さんからは「わだかまりが完全に浄化されたような気がします」とコメントいただいたよ
お客さんとの縁を戻すには?
もしお客さんが、これまでの作品の品質に満足していて、トラブル対応についても納得しているなら、本当に忘れているだけかもしれません。
思い出すきっかけがあれば、縁が再開する可能性は大いにあります。
作家さん側からお客さんにアクションできる術があれば、ぜひ試してみてください。
- メルマガ
- SNS
- LINE
などですね。
先ほど、ひょんなことから歯医者に行かなくなる例を出しました。
もしお手紙でも来て、「◯月◯日に、なお様用に枠を空けておきました。よろしければお越しくださいませ」なんて言われたら、また行こうという気にもなります。
少し億劫というか、気後れするかもしれませんが、反応がなくて元々。反応があればラッキー。ノーリスクでリターンが見込めるのですから、何ら損はありません。
お得意様ということで、新作を優先的にご案内するのもアリでしょう。
もしお客さんのSNSアカウントを知っているなら、あなたから「いいね」を押すだけでも、思い出すきっかけになるかもれませんね。これが1番カンタンかな?
過去に気に入ってくれていたお客さんなのですから、これで縁が戻る可能性は大いにありますよ。
参考記事
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